国内

《美人転売ヤーを私人逮捕》炎上系YouTuber・コロアキ「俺逮捕されますか?」 逮捕動画に弁護士は「暴行罪や傷害罪に該当する可能性」

タクシーで逃げようとする女性のカバンを掴むコロアキ

タクシーで逃げようとする女性のカバンを掴むコロアキ

 いま、SNS上では“私人逮捕”がトレンドだ。痴漢や転売ヤーを自ら捕まえるYouTuberが“私人逮捕系”や“パトロール系”と呼ばれ、まるでダークヒーローのように称賛されている。一方で、不審者とみなした相手に詰め寄る様子や羽交い締めにする様子などに対して、〈決めつけすぎ〉や〈やりすぎ〉といった批判も寄せられており、賛否両論を招いている。

 武蔵野市議選にも立候補した炎上系YouTuberの煉獄コロアキは9月21日、チケットを高額転売していた女性に迫ったとして、〈タクシーに乗って逃げる美人転売ヤーを私人逮捕!〉とX(旧Twitter)に動画を投稿した。

 動画では、転売ヤーとされる女性をコロアキをはじめとした男性グループが捕まえようとしている。タクシーに乗ろうとした女性に「ふざけんな、おい!」と駆け寄り、「逃げんな!」と腕を引っ張り、肩をつかむなどしている。無理やりタクシーから降ろされそうになった女性は、「痛い! やめて!」と悲鳴を上げて、もがくうちに靴が片方脱げていた。

 もちろん高額転売が犯罪にあたる可能性があるというのは前提だが、複数の男性たちが女性を囲んで声を荒らげる動画の内容を不快に感じた人々も多かったようで、〈これはやりすぎ〉や〈見ていて不快〉、〈警察に任せておけばいい〉といった批判も続出した。

 いまや「私人逮捕」は、SNS上でバズる動画のネタとなっている。しかし、そもそも法的に私人逮捕とは、どのように解釈されているものなのか? 弁護士の浦川祐輔氏に解説してもらった。

「逮捕とは、犯人とされる人物の逃亡や証拠隠滅を防ぎ、捜査をスムーズに行うためのものです。当該人物の身体の自由を奪うという大変な人権侵害を犯すことになるので、安易に逮捕はできません。そのため事前に裁判官に逮捕状を請求し、言うなれば、お墨付きをもらうわけです。逮捕状を請求した上で行う逮捕行為は“通常逮捕”として、捜査機関のみができるものと規定されています。

 しかし、今まさに犯罪行為が行われているときに、警察官を呼んだり、逮捕状を請求していては間に合いません。そこで認められているのが“現行犯逮捕”、いまネット上で私人逮捕と呼ばれるものです。こちらは要件を満たせば、捜査機関に限らず、私人であっても許されている逮捕行為です」

 浦川氏は、「大切なのは、現行犯逮捕とは、緊急性が高い場合のみ認められる例外的なものだということです」と語る。

関連記事

トピックス

女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(左/時事通信フォト)
広末涼子の父親「話すことはありません…」 ふるさと・高知の地元住民からも落胆の声「朝ドラ『あんぱん』に水を差された」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、入学式で隣にいた新入生は筑附の同級生 少なくとも2人のクラスメートが筑波大学に進学、信頼できるご学友とともに充実した大学生活へ
女性セブン
漫画家・柳井嵩の母親・登美子役を演じる松嶋菜々子/(C)NHK 連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合) 毎週月~土曜 午前8時~8時15分ほかにて放送中
松嶋菜々子、朝ドラ『あんぱん』の母親役に高いモチベーション 脚本は出世作『やまとなでしこ』の中園ミホ氏“闇を感じさせる役”は真骨頂
週刊ポスト
都内にある広末涼子容疑者の自宅に、静岡県警の家宅捜査が入った
《ガサ入れでミカン箱大の押収品》広末涼子の同乗マネが重傷で捜索令状は「危険運転致傷」容疑…「懲役12年以下」の重い罰則も 広末は事故前に“多くの処方薬を服用”と発信
NEWSポストセブン
『Mr.サンデー』(フジテレビ系)で発言した内容が炎上している元フジテレビアナウンサーでジャーナリストの長野智子氏(事務所HPより)
《「嫌だったら行かない」で炎上》元フジテレビ長野智子氏、一部からは擁護の声も バラエティアナとして活躍後は報道キャスターに転身「女・久米宏」「現場主義で熱心な取材ぶり」との評価
NEWSポストセブン
人気のお花見スポット・代々木公園で花見客を困らせる出来事が…(左/時事通信フォト)
《代々木公園花見“トイレ男女比問題”》「男性だけずるい」「40分近くも待たされました…」と女性客から怒りの声 運営事務所は「男性は立小便をされてしまう等の課題」
NEWSポストセブン
元SMAPの中居正広氏(52)に続いて、「とんねるず」石橋貴明(63)もテレビから消えてしまうのか──
《石橋貴明に“下半身露出”報道》中居正広トラブルに顔を隠して「いやあ…ダメダメ…」フジ第三者委が「重大な類似事案」と位置付けた理由
NEWSポストセブン
小笠原諸島の硫黄島をご訪問された天皇皇后両陛下(2025年4月。写真/JMPA)
《31年前との“リンク”》皇后雅子さまが硫黄島をご訪問 お召しの「ネイビー×白」のバイカラーセットアップは美智子さまとよく似た装い 
NEWSポストセブン
異例のツーショット写真が話題の大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平、“異例のツーショット写真”が話題 投稿したのは山火事で自宅が全焼したサッカー界注目の14才少女、女性アスリートとして真美子夫人と重なる姿
女性セブン
フジテレビの第三者委員会からヒアリングの打診があった石橋貴明
《中居氏とも密接関係》「“下半身露出”は石橋貴明」報道でフジ以外にも広がる波紋 正月のテレ朝『スポーツ王』放送は早くもピンチか
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
〈不倫騒動後の復帰主演映画の撮影中だった〉広末涼子が事故直前に撮影現場で浴びせていた「罵声」 関係者が証言
NEWSポストセブン
現役時代とは大違いの状況に(左から元鶴竜、元白鵬/時事通信フォト)
元鶴竜、“先達の親方衆の扱いが丁寧”と協会内の評価が急上昇、一方の元白鵬は部屋閉鎖…モンゴル出身横綱、引退後の逆転劇
週刊ポスト