右肘を手術して、今季終了となったエンゼルス・大谷翔平(29)。来年、大谷はどのチームでプレーするのか──そのキーパーソンになるのが、6年間をエンゼルスのチームメイトとして戦ってきた「盟友」マイク・トラウト外野手(32)だ。【前後編の後編。前編から読む】
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大谷はメジャー1年目から二刀流に挑戦して結果を残した。2年目、3年目と調子を落としても、トラウトは「彼は必ずやる」と復調を信じた。迎えた2021年シーズン。見事に復活した大谷は投手として9勝2敗、156奪三振、打者として46本塁打、100打点でシーズンを終えてMVPに。同年、オールスター前日のホームランダービー中にトラウトから着信があり、大谷が「マ~イク?」と相好を崩して電話に出たことも話題となった。MVP獲得後の会見で大谷は、自分ではなくトラウトをこう称えた。
「一緒にやることで勉強になったり、バッティングに関しては勉強させられっぱなしのところがある。そこを見てきたからいろいろ対応できた部分はあると思いますし、本当に一緒のチームで良かったなと思っている」
一方で、互いを認め合い高め合う2人だからこそ、「一線を引く」特別な関係性もある。野球専門メディア「Full-Count」のMLB記者・小谷真弥氏が語る。
「イタズラ好きの大谷選手は、年の近い同僚にジョークを言ったりイジったりすることが多い。一方、トラウト選手にちょっかいをかける姿は見たことがありません」
メジャーに詳しいスポーツライターの友成那智氏もこう語る。
「チームの結果が出ず勝利に飢えているので、お互いの気持ちがよくわかるのでしょう。ただしあの2人がバッティングについて意見を交わす姿は見たことがない。お互いが敬意を払っていて、トラウトも大谷のやり方を認めているのでしょう」