山田:だって、すごくお似合いなので……。
稲垣:今回、改めて共演させていただいて感じるのは、真飛サンって、めちゃくちゃ真面目でサービス精神旺盛で真のエンターテイナーだということですね。もう、すごいですよ、稽古場でも、そこまで考えて、やる?っていうぐらい逆算して全部考えているから……。
僕は感覚的に演じちゃうほうなので、真飛サンを見ていて、そこまで計算しなくちゃいけないのかって、ちょっと考えさせられます。前々から薄々感じてたけど、『恋と音楽』シリーズのように幻想の中の女性だったり、大スター役だったりするわけではなく、今回はリアルな会話劇だから余計に彼女の凄さを感じてしまうのかもしれません。
草なぎ(剛)クンの『ミッドナイトスワン』に出ている真飛サンを見て、あぁ、彼女はこの路線だったんだって思いました。僕と同じで、パブリックイメージはクールでミステリアスなんだけど、真飛サンの人間臭さとか、僕が知っている真飛さんの良さが全面に出ていたから、すごくいいなぁって思ってて。
山田:バレエ教室で剛クンのことを自然に「お母さん」って言ってしまって、「あ…」と笑うシーンが大好きでした。
稲垣:あぁ、あそこ、僕もよく覚えてる。すごく良かったよね? 今回そういうのに近い、けっこう生々しい、人間むきだしで、矛盾もある役だし……。面白いですよ。10年たってもいろいろな作品をご一緒できることに、すごくご縁も感じます。
今回、僕、一回も(舞台袖に)ハケられないぐらい、ずっと出てるんで案外大変なんです。僕の脳内や内情のようなものをモノローグでずっと語っているのでね……。中島かずきさん作の叫んだり歌い上げたりするお芝居も大変だと思っていたんだけれど、今回けっこう地味に大変なんでね……、絶対に体調を崩したり、喉をやられたりしないようにしないと……。
山田:いつも食べ物に気を遣われているし、健康管理も完璧な吾郎サンですけれど、最近オススメの健康法を教えていただけますか?
稲垣:最近、鼻うがいをやっています。鼻うがい、できます? そう、みんな痛いから苦手だっていうんだけれど、全く痛くないのを見つけたんです。太っといオモチャみたいな注射器で、右からバーッと入れて、左からバーッと出すんだけど……、絶対にいいからネットで取り寄せてみてくださいよ(と言いながらスマホで検索を始める)。
商品名、忘れちゃったなぁ……。わかってますよ、もう時間がないんですよね? でも今、調べたい。僕が言ってるヤツじゃないとダメだからね! ちゃんと話、聞いてますから検索させてください。
山田:今日、思いがけず、『趣味の園芸』「稲垣吾郎 グリーンサムへの12か月」の収録現場にお邪魔しましたけれど、毎回すごく勉強になりますし、吾郎サンが楽しそうで……。
稲垣:ホント、楽しいですよ。楽しいだけで、やってるのっていいのかなぁ(笑い)。以前、冗談で、家にこんなに鉢物があるのは桐島かれんさんと僕ぐらいだって言ったけれど……、もう抜いちゃったかもしれませんよ(笑い)。
あ! 鼻うがいの薬、見つかりました!ほんと、僕、これで風邪ひかなくなったから(とスマホを見せて)、買ってみてね。そして、舞台は必ず観に来てくださいね。
構成/山田美保子
撮影/浅野剛
プロフィール【山田美保子】
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ〜テレ)、『アップ!』(同)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。