『ドラえもん』などで知られる漫画家の藤子・F・不二雄氏が、2023年12月1日に生誕90年を迎える。それを記念した企画『生誕90周年プロジェクト』を発表するイベントが10月4日、東京都内で行われた。
発表されたプロジェクトは多岐にわたるが、目玉となっているのは映画だ。イベントでは来年3月1日公開予定の『映画ドラえもん のび太の地球交響楽(ちきゅうシンフォニー)』の特報映像が解禁されると同時に、NHK朝の連続テレビ小説『べっぴんさん』のヒロインも務めた女優の芳根京子(26)がゲスト声優として登場することが発表された。ステージに登壇した芳根は「収録はこれからですが身が引き締まる思いです」と意気込みを語った。
シリーズ43作目となる同作のテーマは「音楽」。ドラえもんたちが奏でる交響楽(シンフォニー)が、地球を救う大冒険となる。
「出版企画」として発表されたのが、てんとう虫コミックスの『ドラえもんプラス』の9年ぶりの新刊となる第7巻と『ドラミちゃん』の発売だ。藤子・F・不二雄氏の誕生日である12月1日に、2冊同時発売される。『ドラえもんプラス』とは、全45巻ある『ドラえもん』に収録しきれなかった話を収めた特別なシリーズ。『ドラミちゃん』はドラミちゃんが登場するエピソードを厳選した1冊となる。
他にも、ドラえもんに関するゲームが3タイトル同時に進行されていることや、今春にNHKBSなどで実写ドラマ化され話題となった『藤子・F・不二雄 SF短編ドラマ』のシーズン2が2024年春に放送されることなどが発表された。
川崎市藤子・F・不二雄ミュージアムでは、11月から新たな原画展『藤子・F・不二雄 生誕90周年記念原画展 「好き」から生まれた 藤子・F・不二雄のまんが世界』が開催される。プロジェクト発表イベントでは原画展の詳細が紹介されるとともに「僕は、すべてにおいて『好き』であることを優先させてきました」という藤子・F・不二雄氏の言葉も紹介された。
生誕90年にして藤子・F・不二雄氏の知られざる魅力が、まだまだ世の人々を笑顔にしていくことだろう。