女優デビューして30年。私生活では育児に奮闘する2児の母でもある菅野美穂。日々多忙なはずなのに、たおやかで“ゆとり”を感じる彼女が私生活について語ってくれました。
夫の介護、夫の愛人の出現、嫁姑問題……。ドラマ『ゆりあ先生の赤い糸』で描くのは、突然噴出しはじめた家庭の問題を痛快に乗り越えていく、ヒロイン・ゆりあの日常。ゆりあを演じる菅野は、私生活で2児の母でもある。
「ゆりあさんは厳しい状況が訪れても辛抱強く問題を切り抜けていき、本当にタフな人。私の場合、例えば2時間かけて家の掃除をしたのに、子供が帰ってきて15分で元通りに……。『も〜片づけたばかりなのに!』って家のことですぐくさくさしてしまいます。ただ、私自身も『絶対に無理!』と思う状況でも“やる一択”で突き進むタイプだから、そういう部分は似ているかもしれません」
最近は役作りのバレエと刺繍のレッスンに加え、過去に通っていたホットヨガが習慣になった。
「家庭に一生懸命だと、自分の運動の時間までは捻出できないと思っていましたが、いざやると頭がスッキリしますね。憂鬱な気持ちが晴れて、すぐにキィキィ言わなくなりました(笑い)。子供や家族のためにも、運動と自分の時間は必要。それに家事と育児は誰も褒めてくれないから、自分で自分のご機嫌をとるようにしなきゃ」と明るく本音を漏らしつつ、「楽しい瞬間」も語る。
「ママ友と過ごす時間は楽しいです。子供を送り出した後のモーニングが恒例で、子供が好きなアニメとか、共通の話をするだけで“悩み共同体”に思えて気持ちが楽になります。私にとって大切な時間です。あと、娘との会話で『もしよかったらこれを使って』と、丁寧な言葉遣いができるようになっていて、ふとした瞬間に子供の成長を感じられるのも幸せ」
『ゆりあ先生の赤い糸』(テレビ朝日系)
毎週木曜21:00〜
今年の『手塚治虫文化賞』マンガ大賞を受賞した同名漫画をドラマ化。夫の吾良(田中哲司)が突然倒れ、要介護状態に。戸惑いながらも付き添っていたゆりあ(菅野)の前に現れたのは、夫の恋人を名乗る美青年・稟久(鈴鹿央士)だった……。
【プロフィール】
菅野美穂/1977年8月22日生まれ。埼玉県出身。1993年に女優デビュー後、ドラマ・映画共に主演作多数。近年は、ドラマ『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日本テレビ系)などに出演。
撮影/三宮幹史(TRIVAL) 取材・文/松本まゆげ
※女性セブン2023年10月26日号