「当初予定されていた木村さんの役柄は“真実”を追及する報道キャスターでした。ところが、ジャニー喜多川氏の性加害問題を受けてテレビ局を舞台とした題材そのものが見直されることとなり、キャスティングについても白紙に返されてしまったのです」(テレビ局関係者)
来年4月クールにテレビ朝日で放送される予定だった木村拓哉(50才)の主演ドラマが変更を余儀なくされたのは、9月7日に東山紀之(57才)が会見を行った直後のことだった。プロデューサーと脚本家が緊急会議を行い、新たな企画が練り直されているという。
「主演クラスの俳優やスタッフをいまから確保することは時間的にも難しい。主演の枠はそのままで、別の題材でできないかどうか。あるいは、まったく別の作品にすべきかどうかが検討されているといいます」(前出・テレビ局関係者)
一連のジャニーズ事務所の問題で、所属タレントたちは出演作の変更や、CM企業の“撤退”による降板などの大きな影響を受けた。そんな中で『週刊文春』(2023年10月12日号)が報じたのが、《キムタク裏切りのジャニーズ脱出》と題した木村の“独立”報道だった。
「記事によると、木村さんはジャニーズの社名を変更することに強く反対していたといいます。来春放送予定だった主演ドラマ『教場』(フジテレビ系)の制作が延期された理由も木村さんがストップをかけたことが原因で、事務所の対応に納得できない木村さんは独立を画策。妻の工藤静香さん(53才)も水面下で動いているという内容でした」(スポーツ紙記者)
10月2日の会見でジャニーズ事務所は被害者救済と補償を終えた後で廃業することを発表した。今後、所属タレントは東山が社長を務める新会社とエージェント契約を結ぶか、独立や移籍を選ぶことになる。
「元V6の岡田准一さん(42才)が会見終了後にいち早く退所を発表したように、今後の活動についての選択はタレント個人の判断に委ねられています。たしかに、問題発覚以降、木村さんには退所説や独立説が根強くささやかれ、SMAP再結成の待望論まで巻き起こっていました。しかし、現段階で木村さんに独立する意思はなく“裏切り”報道には困惑しているといいます」(前出・テレビ局関係者)
木村の独立が報じられた直後、ジャニーズ事務所は異例の声明文を発表した。
《弊社所属タレント木村拓哉に関し、「社名変更が決まっても“なんで変えるんだ!”と抵抗して納得していない」などといった記事や、「ドラマの撮影について“今はそのタイミングじゃない”とモチベーションが上がらないことを理由としてストップをかけた」などといった記事が掲載されておりますが、そこで書かれている内容は全て事実無根です》
その声明の中で、木村がかねて新会社とのエージェント契約に向けて準備を進めていることも明かされた。
「木村さんは、東山さんと藤島ジュリー景子前社長(57才)が9月の会見前に開いた食事会に、井ノ原快彦さん(47才)や国分太一さん(49才)と共に参加していました。東山さんから不退転の覚悟を打ち明けられた木村さんは、その場で身の振り方を決めたそうです。自ら率先して後輩たちを励ましてきた彼にとって、タレントたちの不安をあおるような報道は心外でしかない。批判は受け止めるが、事実と違うことには反論すべきだと強く主張しているそうです」(芸能関係者)
木村はいまや東山や20th Centuryなどと共にジャニーズ事務所の古株という立場だ。東山が新会社の社長に就任し、芸能活動から引退した後は、事実上、現役タレントのトップに躍り出る。
「思い余って、会見後にSNSに《show must go on!》と投稿してしまったことは失態でしたが、そこにジャニー氏に対する敬意があるはずもない。木村さんは性加害を断罪し、社名を変更すべきだと主張したひとりです。寡黙で誤解されやすいところはありますが、一本気な性格はスタッフや後輩たちからも信頼されています」(前出・テレビ局関係者)