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【追悼・財津一郎さん】タケモトピアノCMのダンサーが明かす「撮影中、とても紳士的だった素顔」

財津氏は脳出血の直後にCM撮影に臨んだという

財津氏は脳出血の直後にCM撮影に臨んだという

 10月14日、慢性心不全のために自宅で亡くなったコメディアンの財津一郎さん(享年89)。18日に通夜、19日には近親者による告別式が行なわれた。

「コメディアン・財津一郎」を一躍有名にしたのは1960年代に放送された時代劇コメディーの『てなもんや三度笠』だ。藤田まこと、白木みのるといったコメディ界の綺羅星たちと共演し、「キビシーッ」や「助けてチョーダイ」といった名セリフで一世を風靡した。

 その後はコメディアンだけでなく、俳優としても幅広く活躍。映画『男はつらいよ』シリーズや、人気テレビドラマ『3年B組金八先生』などに出演し、確固たる地位を築いた。

 そして忘れてはならないのが、中古ピアノの買取・販売業者「タケモトピアノ」のテレビCMだ。軽やかなステップを見せながら「モットモットタケモット」と歌い、「ピアノ売ってチョーダイッ!」のセリフで締める。2000年に制作された最新ヴァージョンは、今年の8月まで、実に23年間の長きにわたって放送され続けた。

 CMの撮影前、財津さんは脳内出血の手術を受けたばかりだったという。2019年11月、本誌・週刊ポストのインタビューのなかで、同CMについて財津さんは次のように語っている。

〈(タケモトピアノの)社長さん、あ、今は会長さんですね(竹本功一氏)、彼が僕をすごく好いてくれていたこともあって出ることにしたんですが、撮影に入ってみたら、共演するのは当時の関西の名ダンサーたちでした。一流のね。僕はまだ、脳内出血で開頭手術した後で、やっと退院して現場に行ったら、すごい動きでしょ。ダンサーと一緒に踊ってほしいという話だったのですが、僕は『ちょっとあの動きはできない』って言ったんです。そうしたら振り付け師の方が『それじゃあ財津さんだけ当て振りでいきましょう』って提案してくれて、『ピアノ売ってちょうだい』『電話してちょうだい』って、あの動きを付けてくれた〉

 財津さんをして、一流のダンサーと言わしめた“タケモトダンサー”のひとり永津直子さんに話を聞いた。現在、京都のダンススクール、Y’s Dance College 京都 代表の永津さんが当時の思い出を次のように振り返る。

「向かって左側の手前で踊っているのが私です。CM撮影は半日かけて行なわれたんですけど、財津さんはすごく紳士な方で、手術の後でお辛いだろうに、私たちダンサーに、『根を詰め過ぎないで少しは休みなさいね』とか『水分補給もちゃんとしなさいよ』とかって、ずっと気を使ってくれていました」

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