芸能

【終わらぬ宝塚いじめ騒動】元トップスター・天海祐希も苦しんだ陰湿な噂話 ステップアップするたびに悪意ある言葉

2022年11月、知人女性と焼肉を楽しんだ後の天海

宝塚女優では天海祐希も陰湿な噂話に苦しんだという(写真は2022年11月)

 兵庫県宝塚市にある宝塚大劇場では、11月23日まで予定されていた雪組公演が中止に。10月29日には、劇場内のチケットカウンターやレストラン、物販店舗なども一部を除いて休業することが発表された。9月30日に、宙組に所属する有愛きいさん(享年25)が転落死した痛ましい出来事に、現在の大劇場周辺は、近隣住民が戸惑うほどに閑散としている。

 激震が続く宝塚で、「宝塚の最高傑作」と言われ、数々のステージの中央でスポットライトを浴びてきたのが天海祐希(56才)だ。一方で、時に「異端児」とされ、「いじめ」の標的になったこともあった。しかし、天海自身は公の場で宝塚時代のことをあまり語ってこなかった。

「天海さんは、過去の苦労話をすることをあまり好まないんです。大変だったことや納得がいかなかったことでも、自分の中で整理がついていれば、わざわざ話さなくていいという考え方なんです。

 苦しい記憶であっても、いまとなっては自分を形作る思い出の1つだという思い。それだけ、宝塚時代を大事にしているのでしょう。だから、軽々に話したくないという気持ちが強いんだと思います」(演劇関係者)

 天海は高校2年生の冬に満を持して宝塚音楽学校を受験。18倍という競争率をくぐり抜けた。同期42人の中で、天海はトップ合格。ここから、天海の宝塚での日々が幕を開けることになった。

 2年制の音楽学校では、上級生が「本科生」、下級生は「予科生」と呼ばれる。本科生は、予科生の指導係だ。音楽学校では合格時の成績上位4名が、その同期の中で「委員」という役職につく。予科生に甘さが見られると、叱られ役はその委員だった。

 当時の音楽学校の生活は、軍隊並みの厳しさだったという。起床は4時半、早朝6時過ぎから8時過ぎまでは、音楽学校特有の掃除の時間だった。綿棒や筆まで使って、教室から廊下、校内の至るところのすみずみまでほこりを取り除く。それでも残ってしまったほこりを見つけられ「これなあに?」と先輩からの嫌みな言葉が飛んだ。

 ハードなのは掃除だけではない。休みは日曜日だけで、毎日、日本舞踊に演劇にバレエにタップの稽古が続く。「鼓笛行進」といって、1時間ひたすら行進するカリキュラムもあったという。出来が悪ければ、容赦なく本科生からの厳しい声が飛んだ。

「天海さんを支えたのは、“高校を中退してきたのに、辞められない”という反骨精神でした。送り出してくれた両親に面目が立たない。そういう価値観が彼女の原動力になっていたのでしょう」(前出・演劇関係者)

 どれだけつらくても黙々と日々の稽古に耐えていた天海だが、上級生に対し、怒りを露わにしたことがあった。もはや指導とは言えない「いじめ」を目撃したときだ。

「同期の1人が、本科生からいじめを受けたことがあったんです。そのとき天海さんは“1人だけをいじめないでください”と憤慨した。理不尽な理由で同期が課せられたトイレ掃除を、“私も一緒にやります”と買って出たこともあったそうです。

 そうした上下関係を見てきたからでしょうね。天海さんが本科生になったときには“夢を見せる存在である宝塚が、こんな規律に縛られていてはいけない”と、リーダーシップをとってルール改革をしたそうです」(前出・別の演劇関係者)

関連キーワード

関連記事

トピックス

中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波も(マツコ・デラックス/時事通信フォト)
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波、バカリズム脚本ドラマ『ホットスポット』配信&DVDへの影響はあるのか 日本テレビは「様々なご意見を頂戴しています」と回答
週刊ポスト
大谷翔平が新型バットを握る日はあるのか(Getty Images)
「MLBを破壊する」新型“魚雷バット”で最も恩恵を受けるのは中距離バッター 大谷翔平は“超長尺バット”で独自路線を貫くかどうかの分かれ道
週刊ポスト
もし石破政権が「衆参W(ダブル)選挙」に打って出たら…(時事通信フォト)
永田町で囁かれる7月の「衆参ダブル選挙」 参院選詳細シミュレーションでは自公惨敗で参院過半数割れの可能性、国民民主大躍進で与野党逆転へ
週刊ポスト
約6年ぶりに開催された宮中晩餐会に参加された愛子さま(時事通信)
《ティアラ着用せず》愛子さま、初めての宮中晩餐会を海外一部メディアが「物足りない初舞台」と指摘した理由
NEWSポストセブン
「フォートナイト」世界大会出場を目指すYouTuber・Tarou(本人Xより)
小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」に批判の声も…筑駒→東大出身の父親が考える「息子の将来設計」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン
米国からエルサルバドルに送還されたベネズエラのギャング組織のメンバーら(AFP PHOTO / EL SALVADOR'S PRESIDENCY PRESS OFFICE)
“世界最恐の刑務所”に移送された“後ろ手拘束・丸刈り”の凶悪ギャング「刑務所を制圧しプールやナイトクラブを設営」した荒くれ者たち《エルサルバドル大統領の強権的な治安対策》
NEWSポストセブン
沖縄・旭琉會の挨拶を受けた司忍組長
《雨に濡れた司忍組長》極秘外交に臨む六代目山口組 沖縄・旭琉會との会談で見せていた笑顔 分裂抗争は“風雲急を告げる”事態に
NEWSポストセブン
中居正広氏とフジテレビ社屋(時事通信フォト)
【被害女性Aさん フジ問題で独占告白】「理不尽な思いをしている方がたくさん…」彼女はいま何を思い、何を求めるのか
週刊ポスト
食道がんであることを公表した石橋貴明、元妻の鈴木保奈美は沈黙を貫いている(左/Instagramより)
《食道がん公表のとんねるず・石橋貴明(63)》社長と所属女優として沈黙貫く元妻の鈴木保奈美との距離感、長女との確執乗り越え…「初孫抱いて見せていた笑顔」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
NEWSポストセブン