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脂肪吸引で貧血、消費者庁が事故を報告、注意喚起

(写真/イメージマート)

消費者庁が脂肪吸引による事故を報告している(写真/イメージマート)

 脂肪吸引で貧血を起こす事故が起きている。消費者庁が2023年10月26日に事故を報告している。

脂肪吸引による貧血で輸血が必要に

 脂肪吸引は日本でも一般的な美容医療の一つ。

 そうした中で、この10月に消費者庁は脂肪吸引に伴う貧血の事故を報告した。その報告によると、発生したのは2023年8月6日。消費者庁が公開した資料では次の通り説明している。

 「クリニックにおいて、脂肪吸引の手術を受けたところ、貧血を発症し、点滴及び輸血の治療を受ける」

 点滴ばかりではなく、輸血まで必要としたのは、異常事態と考えて良いだろう。

脂肪吸引で死亡事故も

 脂肪吸引をめぐっては、2023年5月に、脂肪吸引を受けた人が、自宅で窒息死する事故が起きている。消費者庁が重大事故として報告したものだった。一方、今回の報告は重大事故以外の事故として報告されたが、脂肪吸引は医療事故の可能性が高いという指摘もある。引き続き、施術を検討する人には注意が必要だろう。

 脂肪吸引で合併症や後遺症を経験した場合には、消費生活センターに相談するのは意味がある。また、法律事務所が相談窓口を開設しており、そうしたところに報告して相談するのも良いだろう。

参考文献

消費者安全法に基づく重大事故等以外の消費者事故等の事故情報データバンク登録について(10月26日)

脂肪吸引のリスク、施術後、気道閉塞で窒息死するケースも

【プロフィール】
星良孝/ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表、獣医師、ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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