2023年のプロ野球は阪神が38年ぶりに日本一に輝き、ストーブリーグに突入。もっぱら話題を集めているのは大谷翔平の去就だが、パワーだけなら大谷にも引けを取らない西武の主砲・山川穂高(31才)の身の振り方にも注目が集まっている。山川はこれまで3度ホームラン王を獲得し、今年春のWBCメンバーにも選出。しかし5月上旬、週刊誌で女性問題が報じられ、ファンの前から姿を消したままシーズンを終えた。
「本来であれば山川は今オフのFAの目玉。今シーズンは不祥事で17試合の出場に留まり、FA権取得の条件を満たせないと思われましたが、故障者特例措置でFA権を取得できる運びとなりました。
山川は昨年オフ、球団から4年契約を提示されたものの、これを断って単年契約を結んでおり、FAでチームを出る用意があったのは明らか。不祥事を起こしたことで状況はかなり変わりましたが、球界屈指の長打力は魅力で、FA宣言すれば争奪戦は必至です」(スポーツ担当記者)
女性問題では球団から無期限の出場停止を言い渡され、書類送検もされたが、こちらは不起訴処分に。クリーンなイメージとは程遠いが、プロ野球界では脛に傷を持つ選手など珍しくないのも事実だ。山川がFA宣言を検討していると報じられると、ネットには、
「今更いてもいなくてもかと」
「西武ファンですが、もう出ていってもらって結構です」
「もう山川はいいや。好きにすればって感じです」
と、移籍を促す声が上がる一方で、
「西武に申し訳ないとか思わないんだろうか」
「来年西武でやってそれからでも遅くはないと思うのだが」
「あれだけ迷惑をかけたんだから、せめて来年1年は罪滅ぼしの為に残るべきのような気もするけど」
など、西武に仁義を切るべきという指摘も少なくない。もし山川がFA宣言をした場合、手を挙げるチームはどこなのか?
「まず、純粋に戦力として考えれば、山川を欲しくないチームの方が少ない。ここ数年、日本のプロ野球は急速に投高打低が進み、どのチームも貧打に苦しんでいて、右の大砲は喉から手が出るほど欲しい人材です。セ・リーグなら中日や広島、パ・リーグなら日本ハム、ロッテなどは加入すれば即4番を任されるのは間違いなし。この4チームならポジションも特に問題になりません。
マネーゲームという観点から見ると、必ず参戦してくるのは巨人とソフトバンクです。巨人は3年連続で優勝を逃し、阿部慎之助新監督が就任。ファーストは空いていませんが、是が非でも結果を求められる状況で、なりふり構わず取りに来る可能性は十分にあります。一方、ソフトバンクはもともとFA移籍の本命と言われていた球団。山川は沖縄出身で九州にはなじみがありますし、山川、柳田悠岐、近藤健介が並べば、優勝の二文字は俄然、現実味を帯びてきます。
チームカラーとの相性も重要です。12球団の中には、清濁併せ呑んでダーティーなイメージの選手を引き取ることを厭わないチームもあれば、そういった選手を嫌うチームもある。市民球団の広島はクリーンなイメージが強いですし、日本ハムやロッテなど、親会社がBtoC企業のチームは女性問題を起こした選手には手を出しにくい。そうなると打線がとにかく貧弱で、不祥事にも寛容といわれる中日が移籍先候補のトップ。後は巨人とソフトバンクがどこまで金を積めるのかという勝負でしょう」(フリーの野球ライター)