さいとう・プロの作画チーフが語る『ゴルゴ13』制作の裏側 「コマ一つとっても映画を撮るような発想で描かれている」
さいとう・プロダクションで作画チーフをつとめるふじわら・よしひで氏
【1.構図・ネーム作成】脚本を元に、3日ほどかけてチーフのふじわら・よしひで氏がネーム(劇画の設計図)を作成(写真提供/さいとう・プロダクション)
【2.枠線引き】コマの枠線を引いた後、銃や建物などの担当ごとに作画スタッフへページを割り振る(写真提供/さいとう・プロダクション)
【3.作画】作画スタッフがペン入れ。各ページの作画が同時進行で進み、7日で40ページを完成させる(写真提供/さいとう・プロダクション)
【4.作画チェック】10人のスタッフ全員で、抜けや間違いがないかを入念にチェック(写真提供/さいとう・プロダクション)
【5.音入れ】“ズキューン”“ズ……”などの効果音は鉛筆で場所を指定し、過去作のさいとう氏の手書き文字をPC上で重ねる(写真提供/さいとう・プロダクション)
【6.担当編集者が確認】かつてはさいとう氏が最終確認をしていたが、今はふじわら氏と担当編集者でその役割を担う(写真提供/さいとう・プロダクション)
完成した原稿は9月25日号「ビッグコミック」に掲載された(「第633話 悪徳の彼方 前編」。撮影/黒石あみ)
車や船、銃器、都市の風景など、作画の参考にする資料は膨大にストックされている
表情が雄弁なゴルゴの顔はさいとう氏にしか描けないので、様々な年代からバリエーション豊かに集めた資料をトレースする
在りし日のさいとう氏の作業風景(2000年撮影)。スタッフと机を並べてペンを走らせる
さいとう氏の作業用デスクは今もそのまま残されている
社長室には毎日、煙草と珈琲が供えられる。世界に1体しかない等身大のゴルゴ13も制作スタッフを見守る
(C)さいとう・たかを/さいとう・プロダクション/小学館ビッグコミック連載中
さいとう・プロダクションの制作現場に密着(撮影/太田真三)