10月7日に行われたイスラム組織ハマスによる襲撃の中で性暴力があったのか、イスラエル警察が捜査に乗り出した。犯罪捜査部門の責任者であるデビッド・カッツ氏は、「『レイプされた』と証言する生きた被害者はいない」と述べつつも、「複数の性暴力について証人たちがいる」と明かした。捜査には「6~8か月」かかる可能性があるとしている。
10月7日に起きた襲撃では、音楽フェスが殺戮の場となった。フェスに参加していたドイツ系イスラエル人女性、シャニ・ルークさん(22)が半裸の状態でトラックの荷台に乗せられて連れ去られる映像は、世界中の人々の衝撃を与えた(のちに死亡が判明)。
今回、行われた会見ではこの音楽フェス会場近くで撮影された遺体の写真などが公開された。なかには、腰から下がむき出しになり、両足をひろげ、下着を足にぶらさげた裸の女性の姿もあったという。こうした写真に加え、会見では音楽フェスの生存者へのインタビュー映像も公開された。生存者とされる人物は何を語ったのか。国際ジャーナリストが解説する。
「生存者とされる人物は、『男たちが一人ずつ女性を襲うところを目撃した。女性は下半身から血を流していた。腕を切り落とされ、性暴力を受けている最中に頭を撃たれて殺された』というショッキングな内容を証言しました。
遺体を回収する組織のスタッフたちも『ズボンや下着を着けていない女性の遺体を見た』と語っています」
また、イスラエルの公式Xアカウントは、ハマスが所有していたものだというアラビア語やヘブライ語の言葉をまとめた文書を公開。「下着を脱げ」といった言葉も含まれているとして、〈ハマスのテロリストがイスラエル人女性を組織的に性暴力を行う計画を立てたことを示唆している。これは戦争犯罪だ〉(原文は英語)と訴えた。