芸能

ニッポン放送開局70周年、その半分以上喋ってきた高田文夫氏の「作家」と「噺家(DJ)」の二刀流

ニッポン放送開局70周年「高田文夫のラジオビバリー昼ズ35周年」を開催(イラスト/佐野文二郎)

ニッポン放送開局70周年「高田文夫のラジオビバリー昼ズ35周年」を開催(イラスト/佐野文二郎)

 放送作家、タレント、演芸評論家、そして立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、十三回忌となる立川談志にまつわる色々と、局の歴史の半分にわたって喋り続けているラジオ番組について綴る。

 * * *
 汗びっしょりの11月。今回は私関連の告知ふたつで申し訳ありません。古くから「作家」と「噺家(DJ)」の二刀流で、そこそこひと握りのファンには愛されて来た私ですが、その「落語」の方の師である立川談志が十三回忌です。今の私と同じ75歳の死でした。11月21日には有楽町よみうりホールで昼と夜「談志まつり」が開催されます。

 そして書店をのぞいてもらえば談志本のラッシュです。立川流一門と私などが書いた『シン・談志が死んだ』。これは何と小学館からみごとに発刊されます。志の輔、談春、志らく等がよってたかって書いてます。談志が以前書いた本が続々と文庫化され『談志百選 山藤章二画』『昭和落語家伝』(共に中公文庫)。この文庫シリーズで前に『酔人・田辺茂一伝』が出ておりそれには私の解説が載ってます。

 弟子達も筆がたつから本を出します。談志衝撃のデビュー書、私が高校生の時に読んで頭にガーン、すぐにいかれちゃったバイブル本『現代落語論』。遺族達から「OK」ももらいましたと笑って言う立川談笑、書名もそのままに『令和版 現代落語論』(ひろのぶと株式会社)。

 立川志らくはそのものズバリ『師匠』(集英社)なるエッセイのような物語。私もこの男には深くかかわり過ぎたから読んでいるうちに分かった。これは「談志ときどき高田と談春」の物語。ひとりのただの学生をプロにし真打ちにしテレビスターにするにはこれだけの長い年月が必要なんだなとしみじみ。気がつきゃ志らくも60歳だ。芸の道は長い。それでも売れてくれりゃ面倒見たのも報われるが芸人でも作家でも売れようともしない奴には殺意が芽生えるネ。「人気商売。売れるのが正義、売れないのは悪」。これだけは言える。

 そして前売始まりました。2024年6月28日(金)。場所は5千人も入る「東京国際フォーラム ホールA」。ニッポン放送開局70周年「高田文夫のラジオビバリー昼ズ35周年」の大イベントです。開局して半分以上は私が喋っている放送局です。江戸のお祭りさわぎなので出演は私とレギュラー陣。松本明子、東貴博、黒沢かずこ、春風亭昇太、乾貴美子、清水ミチコ、ナイツ、松村邦洋、磯山さやか。そして東京の文化のためならひと目私に会いたいとやってくるゲストは爆笑問題、サンドウィッチマン、神田伯山、純烈。まだ発表できない人々もいっぱい。詳しくはニッポン放送ホームページ。そしてそこから私の連載ブログへ。

※週刊ポスト2023年12月1日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン