かつて日本のグラビア界を牽引した小池栄子(42才)が、活躍の場を広げている。その人気の秘密について、コラムニストで放送作家の山田美保子さんが綴る。
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表情の変化は女性芸人とは一線を画している
小池栄子サン(42才)の快進撃が止まりません!! 「女優・小池栄子」のものすごさが世間に知れ渡ったのはNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で北条政子を演じて、初回から最終回まで物語を牽引したことでしょう。
撮影終了後、「生涯忘れることのできない役に出会えた」と語っていらした小池サン。クランクアップの日は、「もう政子になれないのが悲しい」と言って泣かれたといいます。それほど愛した役柄ゆえ、巷でも「政子さま」と呼ばれる機会が多かったのだそうです。
実は大河ドラマ出演は2回目。まだ肩書が「グラビアアイドル」だった頃の『義経』(2005年)に小池サンをオファーしたかたも先見の明があったというワケですが、『鎌倉殿〜』のオファーをしてきた三谷幸喜さん(62才)の“勇気”に小池サンが触れるインタビュー記事も目にしたものです。
いやいや、三谷さんはちゃんと女優・小池栄子をご覧になっていたに違いありません。“笑い”にも理解のある三谷さんがバラエティー番組やCMでの小池サンのコミカルな一面を見逃していたハズはなく、複雑なジグソーパズルのピースのように数いる俳優さんの中から小池サンのピースがピタリとハマり、大作が完成する様が三谷さんには想像できていたかと……。
バラエティーでも『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(フジテレビ系)と『クレイジージャーニー』(TBS系)でMCを務めている小池サン。『〜ドッキリGP』では体を張る菊池風磨クン(28才)をはじめとする若手にとって頼もしい姐さんのようですし、約3年間レギュラー放送がなかった『〜ジャーニー』では松本人志サン(60才)の欠かせない相方という存在です。松本サンが小池サンを「絶対に離さない」という思いで出演していることが画面から見てとれます。
松本サンも、『〜ドッキリGP』の共演者である東野幸治サン(56才)も、小池サンのバラエティーにおける勘の鋭さをちゃんとおわかりなのです。
バラエティー専門放送作家ゆえ、このくだりがつい長くなってしまうのですが……バラエティーでがんばりすぎてしまう20代の女性アイドルさんたちには真似できないワザを小池サンはたくさんお持ちです。決して言葉数が多いワケではないのですが、待って、待って、ためて、ためて放つ一言や“顔芸”とも言うべき表情の変化は、いとうあさこサン(53才)をはじめとする女性芸人の“ワイプの女王”とはまた一線を画していらっしゃる。