勢いが止まらない女子プロレスブーム。その人気を牽引する“絶対的女王”の女子プロレス団体「スターダム」に異変が起きている。運営する株式会社ブシロードファイトは11月20日に代表取締役社長の交代を発表。さらに親会社であるブシロードの木谷高明社長も、X(旧Twitter)でファンから批判や改善の要望を受けるなどサンドバッグ状態に。背景にはファンの運営への根強い不満があるようだ。
きっかけは11月5日に開催された茨城県牛久市での大会。スターダム運営が、試合の開始時刻を2時間半遅延することを前日午後になって、急遽ホームページやXで告知した点にある。
「告知では、遅延について『都合により』変更としており、その具体的な理由も明かさなかった。また、本来は“お詫び”と題すべき内容でありながら“重要”という表記にとどまり謝罪の言葉もなかったことから、ファンの怒りを呼んで炎上した。さらに、この件について所属選手が運営の代わりに謝罪することになったのです」(プロレスライター)
トップ選手の1人、ジュリアは自身のXで〈会場を押さえる担当のスタッフさんがいたので「なんでこうなったのか」を聞いてみたんだけども鼻で笑うような素振りで何も答えない〉と明かし、さらにしつこく問い詰めたところ、そのスタッフは大笑いしながら去ったという。この暴露もあって、運営側の不誠実な対応にファンの不信感は高まり続けている。ただ、これは氷山の一角に過ぎないとスターダムのファンは指摘する。
「ファンは選手に不満はないものの、運営に対してはこれまでも多くの不満が蓄積していて、今回ついに怒りが爆発した感じです。推しの選手が辞めたら、もう観戦に行かないと表明する人もSNS上にいます。ほかの女子プロレス団体では、試合後に物販があり、ファンと選手が直接触れ合う機会がありますが、スターダムはその機会がほとんどなく、年に数回ある撮影会やサイン会のみ。その撮影会やサイン会もほかの団体は2000円ほどなのに、1万5000円くらいかかります。このサイン会でも過去に高額なサイン用色紙を購入したファンが『時間切れ』という理由でサインをもらえない事態に陥ったことがあるんです。
先月もファンクラブをリニューアルすることが発表され、グッズ購入時に貯まるポイントを急遽、使い切らなければいけなくなりました。ファンのことをあまりにも考慮していない対応がいくつも重なっているため、運営に対して不信感を持ち続けているのです。今回の炎上もこうした過去の不満が募った結果だと思います」