ライフ

「何もせずにもらえる生活保護ほど楽なものはない」暴力団幹部が明かす「元ヤクザの生活保護生活」

千円を毎日手渡しでは生活保護費を支給決定額の満額にも届いておらず自立を妨げていると批判されている(イメージ)

千円を毎日手渡しでは生活保護費を支給決定額の満額にも届いておらず自立を妨げていると批判されている(イメージ)

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、生活保護費の支給とヤクザの金銭感覚について。

 * * *
 群馬県桐生市が生活保護を受給する50代の男性に対して、生活保護費をまとめて支給せず、約2か月にわたって毎日市役所に来るように求め1000円ずつ手渡していたというニュースが出た。男性の支給額は月額約7万円。彼が過去にどんな生活を送ってきたのか、なぜ生活保護に至ったのかはわからないが、毎日、窓口で手渡される1000円では、月に3万円にしかならない。生活は厳しかっただろう。

 コロナ禍以降、暴力団組織を抜け、ヤクザから足を洗う組員らが増えていると聞く。だがヤクザをやめたからといって、彼らが生きていくのは大変だ。「カタギになろうとしても一般企業は雇ってくれない。若ければ日雇いの仕事や住み込みの肉体労働もあるが、高齢の元ヤクザには無理。そういう彼らが行きつく先が生活保護。書いたことのない履歴書を書くより、生活保護の申請書を書く方がやさしい」と暴力団幹部は話す。

「日々あくせくしながら、どこかに稼げるネタが転がっていないか目を皿のようにして探し、鼻を利かせていくばくか稼いでも、親分に”いついつまでにこれだけの金がいるから用意しとけ”と言われれば、嫌だとは言えない。稼いだ分を吐き出し、足りない分はなんとか工面する。出した金が返ってくることはなく、いつも金策に追われているような生活を長年続けてきたヤクザにとって、何もせずにもらえる生活保護ほど楽なものはない」(暴力団幹部)

 だが桐生市のケースのようでは、いくらヤクザでも生活はできない。

「まとまった金が入らなければ家賃が払えない。それでなくても元ヤクザは住む所を探すのが困難だ。街の不動産屋やネットのサイトで賃貸物件を探しても、元ヤクザとわかれば断られる。家賃を引き落とすための銀行口座はなく、やめても暴排条例の5年縛りで口座も作れない」(暴力団幹部)

関連キーワード

関連記事

トピックス

(左から)豊昇龍、大の里、琴櫻(時事通信フォト)
綱取りの大関・大の里 難敵となるのは豊昇龍・琴櫻よりも「外国出身平幕5人衆」か
週刊ポスト
セ・リーグを代表する主砲の明暗が分かれている(左、中央・時事通信フォト)
絶好調の巨人・岡本&阪神・サトテルと二軍落ちのヤクルト村上宗隆 何が明暗を分けたのか
週刊ポスト
過去のセクハラが報じられた石橋貴明
とんねるず・石橋貴明 恒例の人気特番が消滅危機のなか「がん闘病」を支える女性
週刊ポスト
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(写真は2019年)
《広末涼子逮捕のウラで…》元夫キャンドル氏が指摘した“プレッシャーで心が豹変” ファンクラブ会員の伸びは鈍化、“バトン”受け継いだ鳥羽氏は沈黙貫く
NEWSポストセブン
過去に共演経験のある俳優・國村隼(左/Getty Images)も今田美桜の魅力を語る(C)NHK連続テレビ小説「あんぱん」NHK総合 毎週月~土曜 午前8時~8時15分ほかにて放送中
《生命力に溢れた人》好発進の朝ドラ『あんぱん』ヒロイン今田美桜の魅力を共演者・監督が証言 なぜ誰もが“応援したい”と口を揃えるのか
週刊ポスト
大谷翔平(左)異次元の活躍を支える妻・真美子さん(時事通信フォト)
《第一子出産直前にはゆったり服で》大谷翔平の妻・真美子さんの“最強妻”伝説 料理はプロ級で優しくて誠実な“愛されキャラ”
週刊ポスト
「すき家」のCMキャラクターを長年務める石原さとみ(右/時事通信フォト)
「すき家」ネズミ混入騒動前に石原さとみ出演CMに“異変” 広報担当が明かした“削除の理由”とは 新作CM「ナポリタン牛丼」で“復活”も
NEWSポストセブン
万博で活躍する藤原紀香(時事通信フォト)
《藤原紀香、着物姿で万博お出迎え》「シーンに合わせて着こなし変える」和装のこだわり、愛之助と迎えた晴れ舞台
NEWSポストセブン
川崎
“トリプルボギー不倫”川崎春花が復帰で「頑張れ!」と声援も そのウラで下部ツアー挑戦中の「妻」に異変
NEWSポストセブン
最後まで復活を信じていた
《海外メディアでも物議》八代亜紀さん“プライベート写真”付きCD発売がファンの多いブラジルで報道…レコード会社社長は「もう取材は受けられない」
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《“イケメン俳優が集まるバー”目撃談》田中圭と永野芽郁が酒席で見せた“2人の信頼関係”「酔った2人がじゃれ合いながらバーの玄関を開けて」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! ゴールデンウィーク大増ページ合併号
「週刊ポスト」本日発売! ゴールデンウィーク大増ページ合併号
NEWSポストセブン