熱投で甲子園を沸かせたスターの“裏の顔”が露わになり、野球ファンから失望の声が上がっている。楽天の安樂智大(27才)が、後輩選手にパワハラ行為を繰り返していた疑惑が浮上。一気に選手生命を断たれる可能性さえ出てきた。
安樂は済美高校(愛媛)時代、甲子園に2度出場し、2014年にドラフト1位で楽天に入団。今季は中継ぎとして57試合に登板した。その安樂から複数の選手がパワハラ行為を受けていたと訴えたため、球団は疑惑解明のためのヒアリングやアンケート調査を実施。安樂は25日に契約更改を行う予定だったが、無期限延期も。今回のパワハラに繋がる端緒は高校時代から見られていた。
「安樂が高校3年の時、夏の甲子園の県予選で敗退した後、部内のいじめが発覚。その内容は後輩にカメムシを食べさせたり、灯油を飲ませようとしたりといった悪質なもので、チームは1年間の対外試合禁止処分を受けました。安樂は関与していないとのことでしたが、高野連はU18日本代表の選考から安樂を除外しました。安樂は済美のキャプテンだったので、責任を取らされた形です。
しかし今回の楽天の件では、10人程度の選手が被害を訴えているとされており、ロッカールームで下半身を露出させたり、食事の誘いを断った相手に深夜に繰り返し電話したりと、いじめ方もひどい。『東スポ』は、高校時代から安樂を知る関係者の『やっぱりか…』というコメントを紹介しています」(スポーツ担当記者)
恩師の擁護が“火に油”
そんな安樂について、楽天入団時の監督で野球評論家の大久保博元氏(56才)が25日、自身のYouTubeで言及。「相手が嫌がることはしてはいけない」と言いながらも「安楽がもう悪い人間かというと、そんなことない」「後輩を諭さなきゃいけない人間が、度が過ぎてしまったということ」と、フォローしたのだ。
「野球界が猛烈な縦社会だったのは、野球ファンならずとも知るところ。PL高校出身の選手が語る寮生活の厳しさは、スポーツバラエティでは鉄板ネタですし、高校や大学のみならずプロでもしごきや鉄拳制裁は当たり前で、それを“愛のムチ”と美談で語る傾向がありました。1年でも先輩なら敬語は絶対ですし、風呂の順番、駐車場で車を置く場所、移動バスで座る場所まで、厳然と決められていたのです。
近年は世にならい、そういった風習は悪しき伝統として消え去りつつあり、イジメやパワハラなどありえないというのが球界の新たな常識です。それなのに、いまだに“昭和のノリ”の選手が現れると、恩師がそれを擁護したことで、『やはり野球界は変わらないのか』と、多くの野球ファンが呆れ果てています」(フリーの野球記者)