YouTuberともコラボする柔軟性
1987年に劇男一世風靡のメンバーとしてデビューした勝俣は、アイドルグループ「CHA-CHA」の中心メンバーとして黄色い声援を浴びていた。勝俣を見出した萩本欽一はもちろん、和田アキ子や笑福亭鶴瓶、泉ピン子ら芸能界の大御所からかわいがられているのも、「勝俣州和」のポジションを稀有なものとしている。
「ただ大御所に尻尾を振っているだけでは、タレントにとってなにより大切な一般視聴者からの好感度は望めません。レジェンド芸人の萩本欽一さんを気軽に“欽ちゃん”と呼び、和田アキ子さんにいたっては親しみを込めての“ゴリラ”扱い。『劇男一世風靡』の先輩である哀川翔さんや柳葉敏郎さんをイジることができるのも、芸能界広しと言えども勝俣さんぐらいだと思います」(芸能プロ関係者)
まさしくボーダーレスなポジション取りと、それを可能にする図太いコミュ力は、2020年5月に開設した「勝俣かっちゃんねる」でも存分に発揮されている。
「当初は、『YouTube音痴です。ファン0人の噂がありますが、登録者数は増えますかね?』と手探り状態でした。登録者数・再生数ともに伸び悩みましたが、勝俣さんの人脈とコミュ力を生かしたコラボやインタビュー動画を配信するようになってから、スマッシュヒットを連発しています」(同前)
藤井フミヤ、華原朋美、前田日明、八代亜紀、今昔庵(東京メディアシティ内にあったカフェ)のマスター……。バラエティに富んだコラボ相手は、勝俣でなければ実現しない顔ぶれとも思える。
「注目すべきは、ヒカルさんやSUSURUさんといったSNS時代のトップランナーとも違和感なく共演している点です。“テレビタレント”の代表格的なイメージもある勝俣さんですが、本人にとってはそんなジャンル分けすら大した意味はないのかもしれません」(同前)
13年間、毎週のように神田の背中を見てきた勝俣。『旅サラダ』始まって以来の最大の危機をボーダーレスな能力が番組を救う──。