ライフ

ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談【第7回】長年連れ添った愛犬の死 75歳のいま、新しい子を迎え入れるべきか?

「ヨガの母」「宇宙の母」という意味を持つ「ヨグマタ」。ヨガのマスターとして与えられた尊称を持つ相川圭子さんが読者のお悩みに答える、週刊ポストでの人生相談連載。第7回目の相談はこちら──。

Q:長年連れ添った愛犬が亡くなりました。産まれたばかりでわが家に来てくれ、毎日、居間でくつろぐのも、散歩へでかけるのも、寝るのも一緒でした。いつも隣にいた相棒を失い、これからどうやって生きていけばいいのかわからないほど気が滅入っています。独り暮らしで、年齢を考えると新しい子を迎えるのはためらわれますが、思い切って飼ったほうがいいでしょうか?(75歳・無職)

やがてなくなる形あるものへの「執着」は手放し愛を周囲に向ける新しい生き方を目指しましょう

A:自分への無垢な愛をまっすぐに表現してくれる存在が愛しく、犬がいることで心が満たされる。あなたにとって愛犬はかけがえのない家族だったのですね。

 その子を失ってぽっかり空いた穴を別の子で埋めることも、今抱えている悲しみを手放す方法ではあるでしょう。ただし、その悲しみはいずれまた繰り返します。なぜなら形あるものはやがて、消えてなくなるから。一時的に心が満たされたとしても、永遠にその喜びは続きません。この機に形あるものへの「執着」を手放し、新しい生き方を目指すとよいと思います。

 思い出しても悲しみに浸ることなく、“今まで幸せな時間をありがとう”と感謝をして、愛犬への想いを解き放っていく。愛を受け取る自分から周囲へ愛を与える自分へと、生き方を進化させるのです。抱え込んだ執着を捨て去ることで、心の自由も得られます。

 私はヒマラヤ大聖者となり、インド政府公認の精神的指導者として人々を真理へ導いていますが、インドでは、生きる目的は自己を実現させることと考えています。年を取れば、過去の生き方を見つめ直してこだわりを清算し、心を浄化して、自分の精神と体を神に捧げます。何にも縛られない自由な心で内側を見つめることで、本質=本来の自分へ還っていくのです。

 形あるものはなくなりますが、本質は滅びることのない永遠の存在です。私たちが生まれてきた真の目的は、本当の自分と出会うこと。この肉体や心が自分自身だという思い込みを手放して、内側と繋がることが自己実現への道です。

 本質へ還ることで、あなたは愛と平和に満たされます。その愛でまわりを思いやり、より良い人間関係を築いていきましょう。

 これまで愛犬へ注いできた愛をこれからは社会へと向けることで、本質も磨かれていきます。あなたが変われば心の穴も穏やかに満たされて、新たな生きる喜びもわいてくるのです。

【プロフィール】
相川圭子(あいかわ・けいこ)/女性で史上初めて「究極のサマディ(悟り)」に達した、現在世界で会えるたった2人のヒマラヤ大聖者の1人。5000年の伝統をもつヒマラヤ秘教の正統な継承者で、2007年にはインドスピリチュアル協会から最高の聖者の称号「マハ・マンダレシュワル」を授かる。2016、17年には国連本部で主賓として平和のスピーチも行なった。TBSラジオ『相川圭子 幸せへのメッセージ』にレギュラー出演中。著書は累計100万部を超える。

協力:サイエンス・オブ・エンライトメント https://www.science.ne.jp/

※週刊ポスト2024年1月1・5日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

穴に落ちたドライバーの救出活動が続いている(右は下水の放水、時事通信)
【埼玉・八潮の道路陥没事故】「前から糞のようなニオイが…」近隣住民らが感じていた“異変” アスファルトのヒビは予兆だったのか
NEWSポストセブン
「歌会始の儀」初参加を飾った天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(時事通信フォト)
【歌会始の儀】「佳子さまが絵を描くのがお好きというのは初耳」と驚きの声 初参加で緊張の愛子さまと幼少期の思い出を詠んだ佳子さま、それぞれの歌
NEWSポストセブン
ヴィトンコーデで帰国したNumber_iの平野紫耀(2025年1月)
平野紫耀、パリで行われたルイ・ヴィトンのコレクションから帰国 空港では集まったファンが“大名行列” パニック寸前の中、にこやかに手を振るファンサービス
女性セブン
2018年にオフィス北野から独立した玉袋筋太郎
玉袋筋太郎、師匠・ビートたけしに事務所を辞めると告げた日 胸に沁みた「殿」の言葉
NEWSポストセブン
『笑点』で昭和、平成、令和と55年にわたってお茶の間に笑いを届けた落語家の林家木久扇さん(写真/事務所提供)
《林家木久扇『笑点』卒業から1年の現在》語った司会への思いと「これからはお金を稼ぐよりも大切な家族孝行」寄席で全国を飛び回る理由
NEWSポストセブン
精神科医として白衣を着る(田村容疑者のSNSより)
《法廷で母が涙した理由》両親はなぜ田村瑠奈被告を病院に連れて行かなかったのか…弁護側が直球質問「将来、親のほうが先に死んでしまうが?」
NEWSポストセブン
中居正広(2017年3月)
【スクープ撮】中居正広、恋人と親族が「24時間監視」の引きこもり生活 かつて交際報じられた美人ダンサーが“同棲状態”で支えていた
女性セブン
伊藤蘭の公演に娘の趣里がサプライズ登場した(右・時事通信フォト)
《ステージ初共演》伊藤蘭ツアーファイナル公演に趣里が登場、サプライズでデュエットを披露 「不仲はウソです!」と明るく否定
女性セブン
1月25日で83歳を迎えた司忍組長
《司忍組長83歳の誕生日会に密着》灰色の袴姿で宴会に参加 電撃昇格した有名幹部の胸元に光る「山口組のチェーン付き“プラチナ”」
NEWSポストセブン
中居の“芸能界の父親代わり”とも言われる笑福亭鶴瓶
《笑福亭鶴瓶の冠番組が放送休止》「このタイミングでなぜ…」疑問にテレビ局広報が回答した“意外な理由”「一連の報道とは関係がありません」
NEWSポストセブン
「1000年に1人の逸材」としてデビューした瀬戸環奈さん
「外で裸になっている写真が好きなんでしょ!?」1000年に1人の逸材・瀬戸環奈が明かした罪悪感と撮影秘話
NEWSポストセブン
中居正広の“危うさ”を警告していた木村拓哉
木村拓哉、“中居正広の危うさ”を警告していた 女性への横柄な接し方を「改めた方がいい」と忠告するも中居は激高、2人の間の溝は決定的に
女性セブン