スポーツ

蛯名正義氏、厩舎の第一コンセプトは“初めて乗るジョッキーでも乗りやすいように” 2024年は「もっともっと勝たなくては」

蛯名厩舎の2023年振り返りと2024年への抱負について語る

蛯名厩舎の2023年の振り返りと2024年への抱負について語る

 1987年の騎手デビューから34年間にわたり国内外で活躍した名手・蛯名正義氏は、2022年3月から調教師として活動中だ。蛯名氏の週刊ポスト連載『エビショー厩舎』から、蛯名厩舎の2023年振り返りと2024年への抱負についてお届けする。

 * * *
 2023年も残すところあとわずか。今週末は有馬記念ということで、スポーツ紙は毎日1面トップで特集していますね。その後もホープフルステークス、大井の東京大賞典とビッグレースが続きますし、年明けすぐに金杯から始まるので厩舎の仕事自体は続いていきます。

 しかし1年間の厩舎成績は否応なく数字で示されます。

 今年の初め、20勝という目標を掲げました。達成できるかもしれないというところまできましたが(12月10日終了時点で18勝)、もちろん、それで満足することはありません。東西で200ほどある厩舎の中での成績は半分より上ではありますが、それぞれの厩舎でいろいろ事情もあるでしょうから、僕らが安心するものでもない。リーディング上位を見れば50勝以上あげている厩舎があるので遥か遠い存在です。

 ただ淡々と仕事をして、少しでも勝ちたいなと思っているし、勝たせられる馬は勝たせてやりたいというだけです。でも、馬の調子とレースを選んでこれは勝てるだろうと出走させても、なかなか思うようにはいかないものです。

 乗り役のときもそういう時期があったので、競馬ってそういうものだったなあというのを改めて痛感しています。2001年にリーディングを取ってからはコンスタントに勝てるようになったけれど、デビューして10年ぐらいは、勝ち数も多かったり少なかったり。リーディング4位まで上がったかと思えば、翌年は12位に落ちたりしていましたからね。

 1日1鞍しか騎乗依頼がない時もあったし、何週間も勝てないこともあった。そういう中で経験を積み重ねて勝てるようになり、いい馬にもたくさん乗せてもらえるようになって、だんだんジョッキーとしてのステージが上がった。

 その時にくらべれば、まだ開業して2年もたっていないのに日本を代表するオーナーの方々にいい馬を預けていただいています。そういう意味では、重賞は1つ勝ったけれど、もっともっと勝たなくてはいけないと思っています。でも……堂々巡りみたいだけど、そう思ってもなかなかうまくいかない(苦笑)。

関連キーワード

関連記事

トピックス

天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン