ライフ

【大腸がん・女性のがん死亡数1位】名医が選ぶ最強の名医リスト ポイントは「腹腔鏡手術」と「術前薬物療法」

(GettyImages)

名医が選ぶ大腸がんの最強の名医は(GettyImages)

 手術をするか、しないか。薬物や放射線を使うと、どんな影響が出るのか。治ったとしても乳房や肛門の形や機能は、元のままを保てるのか──「がん」と診断されてしまったら、治療法から予後、余命までさまざまな思いがかけめぐるだろう。そして誰しもが「いい医者に診てもらいたい」と願うだろう。ジャーナリストの鳥集徹氏と女性セブン取材班が、乳がんと大腸がんに関する“信頼できる専門医”リストを作成。後編では、大腸がんの医師たちを紹介する。【前後編の後編。前編を読む

 * * *
 先述した通り、女性のがん罹患数は乳がんが1位だが、死亡数の1位となっているのが大腸がんだ。2022年の大腸がん(結腸がんと直腸がんの合計)の女性の死亡数は、約2万5500人と推計されている(国立がん研究センター「がん情報サービス」がん統計予測)。

 そもそもなぜ、女性は大腸がんによる死が多いのか。長らく「女性は便秘になりやすく、便秘の人は大腸がんになりやすい」ともいわれてきたが、はっきりした関連性は明らかになっていない。北里大学北里研究所病院院長の渡邊昌彦医師はこう話す。

「便秘がちだからといって、必ずしも大腸がんのリスクが高いわけではない。ですから、必要以上に恐れることはありません。ただし、大腸がんに関心を持つことはリスクを減らす第一歩だと思います。

 大腸がんの早期発見には、定期的ながん検診(便潜血検査)が有効ですが、便を採って提出しなくてはいけません。また、陽性だった場合には、内視鏡による精密検査が必要となり、下剤をのんでお尻を見せる必要があります。そういったことが、女性にとっては高いハードルになって、発見を遅らせる要因になっているのかもしれません。実際、便に血が混じっていても『痔』を言い訳にして、精密検査を受けない人もいます。

 ですが、大腸がんは早期発見すれば、治る確率が上がります。私たち専門医からすると、早期に治療を受けないのは、『もったいない』というのが正直な気持ちです」

 大腸がんは、早期がんであれば、手術ではなく大腸内視鏡を使って「内視鏡的粘膜切除(EMR)」や「内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)」などで治療することも可能だ。特に、家族に大腸がんが多い人はリスクが高いので、当てはまる人は便潜血検査や内視鏡検査を定期的に受けた方がいいだろう。

関連記事

トピックス

安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
《名古屋主婦殺害》「あの時は振ってごめんねって会話ができるかなと…」安福久美子容疑者が美奈子さんを“土曜の昼”に襲撃したワケ…夫・悟さんが語っていた「離婚と養育費の話」
NEWSポストセブン
卓球混合団体W杯決勝・中国-日本/張本智和(ABACA PRESS/時事通信フォト)
《日中関係悪化がスポーツにも波及》中国の会場で大ブーイングを受けた卓球の張本智和選手 中国人選手に一矢報いた“鬼気迫るプレー”はなぜ実現できたのか?臨床心理士がメンタルを分析
NEWSポストセブン
数年前から表舞台に姿を現わさないことが増えた習近平・国家主席(写真/AFLO)
執拗に日本への攻撃を繰り返す中国、裏にあるのは習近平・国家主席の“焦り”か 健康不安説が指摘されるなか囁かれる「台湾有事」前倒し説
週刊ポスト
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン
パーキンソン病であることを公表した美川憲一
《美川憲一が車イスから自ら降り立ち…》12月の復帰ステージは完売、「洞不全症候群」「パーキンソン病」で活動休止中も復帰コンサートに懸ける“特別な想い”【ファンは復帰を待望】 
NEWSポストセブン
維新はどう対応するのか(左から藤田文武・日本維新の会共同代表、吉村洋文・大阪府知事/時事通信フォト)
《政治責任の行方は》維新の遠藤敬・首相補佐官に秘書給与800万円還流疑惑 遠藤事務所は「適正に対応している」とするも維新は「自発的でないなら問題と言える」の見解
週刊ポスト
「交際関係とコーチ契約を解消する」と発表した都玲華(Getty Images)
女子ゴルフ・都玲華、30歳差コーチとの“禁断愛”に両親は複雑な思いか “さくらパパ”横峯良郎氏は「痛いほどわかる」「娘がこんなことになったらと考えると…」
週刊ポスト
遠藤敬・維新国対委員長に公金還流疑惑(時事通信フォト)
《自維連立のキーマンに重大疑惑》維新国対委員長の遠藤敬・首相補佐官に秘書給与800万円還流疑惑 元秘書の証言「振り込まれた給料の中から寄付する形だった」「いま考えるとどこかおかしい」
週刊ポスト
話題を呼んだ「金ピカ辰己」(時事通信フォト)
《オファーが来ない…楽天・辰己涼介の厳しいFA戦線》他球団が二の足を踏む「球場外の立ち振る舞い」「海外志向」 YouTuber妻は献身サポート
NEWSポストセブン
海外セレブも愛用するアスレジャースタイル(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
「誰もが持っているものだから恥ずかしいとか思いません」日本の学生にも普及する“カタチが丸わかり”なアスレジャー オフィスでは? マナー講師が注意喚起「職種やTPOに合わせて」
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「旧統一教会から返金され30歳から毎月13万円を受け取り」「SNSの『お金配ります』投稿に応募…」山上徹也被告の“経済状況のリアル”【安倍元首相・銃撃事件公判】
NEWSポストセブン