国内

【1か月で8人が離党】「原因は立候補を巡る嫉妬、やっかみ」「党内ではイジメ」渦中の強制離党の維新県議が語る「お家騒動」 維新の県総支部は「処分は妥当」と回答

吉村洋文氏

和歌山補選では現地入りした吉村洋文代表(時事通信フォト)

「身を切る改革」とは日本維新の会の代名詞とも言える公約。その公約をめぐり、和歌山県総支部でお家騒動が表面化したが、騒動から1か月以上が経つもいまだ収束の兆しは見えず、離党者が増え続けている。

 10月、議員報酬の一部を被災地などに寄付するという党の方針に従わなかったとして、県総支部が林隆一県議(60)に離党勧告を通達した。同県議は反発。弁護士を通じて意見書を提出した上で、同月27日付に維新を離党した。現在は「無所属の会」に加入している。

 大阪維新の会所属の地方議員は「身を切る改革」についてこう説明する。

「『身を切る改革』とはその名の通り、議員自ら身を切ることによって、行政改革を推進させていくというもの。そこで維新では議員報酬の一部を寄付するよう義務付けられている。維新独自の算定で年間の寄付額が決められ、議員報酬の5、10%、20%の3段階。報酬によって寄付額も変動しますが、寄付額が足りないからといって、離党勧告された議員はこれまで聞いたことがない」

 しかもこの騒動、収束するどころか広がりを見せている。

 林県議の離党から4日後の10月31日のこと。和歌山県総支部で開催された全体会議は「林県議の離党」についての議論に終始した。その際、許可なく林県議の記者会見に同席した新古祐子和歌山市議に対し、複数の議員らが「なんで(林県議の記者会見に)出たんや」と糾弾。尋問のような様相だったというから穏やかではない。

 林県議の記者会見に同席した、志賀弘明和歌山市議もこう苦言を呈す。

「私は都合がつかず(全体会議に)出席できなかったのですが、後から新古市議に聞くと予想外の展開だったようで、『除名するぞ』『離党勧告するぞ』と一人、矢面に立たされたそうです。私は林議員の後援会長でもあるし、新古市議も役員をつとめている。当然のマナーとして私たちは同席しただけで、言論の自由を奪う発言を平気で行なっている」

 2人は林県議の処遇をめぐり、「今年6月に和歌山県紀美野町に災害支援金500万円を寄付しており、寄付が2期目の選挙後になることは当時の県幹事長だった山野麻衣子市議(42)に了解を得ていた」として11月18日に、和歌山県総支部の代表である井上英孝衆院議員を含めた役員5名の解任請求を党本部に提出した。「事情を知りながら違法な離党勧告を主導した」として、両氏は県総支部に対して徹底抗戦の構えを見せている。

関連記事

トピックス

都内の人気カフェで目撃された田中将大&里田まい夫妻(時事通信フォト/HPより))
《ファーム暮らしの夫と妻・里田まい》巨人・田中将大が人気カフェデートで見せた束の間の微笑…日米通算200勝を目前に「1軍から声が掛からない事情」
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
新横綱・大の里(時事通信フォト)
《横綱昇進》祖父が語る“怪物”大の里の子ども時代「生まれたときから大きく、朝ご飯は2回」「負けず嫌いじゃなかった」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ヤクザが路上で客引きをしていた男性を脅すのにトクリュウを呼んで逮捕された(時事通信フォト)
《ヤクザとトクリュウの上下関係が不明に》大阪ミナミでトクリュウを集めて客引き男性を脅して暴力団幹部が逮捕 この事件で”用心棒”はどっちだったのか 
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
新横綱・大の里(時事通信フォト))
《地元秘話》横綱昇進の“怪物”大の里は唯一無二の愛されキャラ「トイレにひとりで行けないくらい怖がり」「友達も多くてニコニコしてかわいい子だったわ」
NEWSポストセブン
ミスタープロ野球として、日本中から愛された長嶋茂雄さんが6月3日、89才で亡くなった
長島三奈さん、自身の誕生日に父・長嶋茂雄さんが死去 どんな思いで偉大すぎる父を長年サポートし続けてきたのか
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
金髪美女インフルエンサー(26)が “性的暴力を助長する”と批判殺到の「ふれあい動物園」企画直前にアカウント停止《1000人以上の男性と関係を持つ企画で話題に》
NEWSポストセブン
逮捕された波多野佑哉容疑者(共同通信)。現場になったラブホテル
《名古屋・美人局殺人》「事件現場の“女子大エリア”は治安が悪い」金髪ロングヘアの容疑者女性(19)が被害男性(32)に密着し…事件30分前に見せていた“親密そうな様子”
NEWSポストセブン
東京・昭島市周辺地域の下水処理を行っている多摩川上流水再生センター
《ウンコは資源》排泄大国ニッポンが抱える“黄金の資源”を活用できてない問題「江戸時代の取引金額は10億円前後」「北朝鮮では売買・窃盗の対象にも」
NEWSポストセブン
ブラジル公式訪問中の佳子さま(時事通信フォト)
《佳子さまの寝顔がSNSで拡散》「本当に美しくて、まるで人形みたい」の声も 識者が解説する佳子さま“現地フィーバー”のワケ
NEWSポストセブン