1970年~1980年代にアクション女優として脚光を浴び、1986年の映画「男はつらいよ 幸福の青い鳥」でマドンナ役を演じた志穂美悦子さん。女優業を離れて、現在はフラワーアーティストとしても活動する。フラワーアーティストになったきっかけ、夫・長渕剛さんとの現在の夫婦仲などについても赤裸々に語ってくれた。【前後編の後編】
──長渕剛さんはどんな旦那さんですか?
鹿児島生まれなんですよ。やっぱり薩摩の人。だから結構亭主関白。見た通りですよ。しかもお母さんは専業主婦の方でしたから、やっぱり家の中を守ってほしいというタイプでした。具体的にやめて欲しいと言われたわけじゃないですけど「家の中に2つの星はいらない!」とは言われました。でも、女優として今までキャリア積んできたし、これを0にするのは、私は嫌だということは言いました。じゃあいつかおいおい(復帰)ね、みたいに言われましたよ。「全部を取り上げようとは思わない」みたいには言われましたけど。
──いまも仲良いですか?
子供が独立して自分の仕事をやっているから、亭主関白ではありますが、もう好きなことをやってもいいんじゃないかなっていう年代には来ていますよね。お花のことも10年ぐらい前からさせてもらってます。
──お花を始めたきっかけは?
お花は、なんかほんとに「突風」が吹いてきたんです。友人の勧めで、テーブルの上に飾るぐらいのお花を花器の中のオアシスに挿していました。西洋のフラワーアレンジメントですね。楽屋花はいっぱいいただくけど、自分で作るっていう事が今まではなかったです。でもこれが自分で作れると面白くなって。毎日毎日作って、その写真を全部いろんな角度から撮って、1000枚ぐらい溜まったんですね。
それで東日本大震災があって、撮った写真を選んで、自費出版の本にして売上げを寄付しようと思って作ったんですね。するとその写真集を奈良県の薬師寺の住職様が見て下さって、国宝の東院堂を花で彩る「聖観世音菩薩に捧げる花展」をやってみませんか?とお話を頂いたんです。
──トントン拍子だったんですね。
トントンどころか、えーーーーーーっ!みたいな感じでした(笑)。