岡田彰布・監督のもと38年ぶりの日本一を果たした阪神。勢いそのまま連覇なるか、阿部慎之助・新監督の巨人など他球団が阻止するのか。岡田阪神で2004~2008年に投手コーチを務めた中西清起(野球評論家)氏と、ご意見番の達川光男氏(野球評論家)が語った。【前後編の後編。前編から読む】
中西:他の5チームは、どこも阪神の連覇を阻止する条件は満たしていないでしょう。巨人はピッチャーの駒が足りない。
達川:やはり問題は菅野(智之)だろうが、今のままでは厳しいよね。中西みたいにクローザーへの転向もあると思うが、本人がどう考えるか……。それに、巨人はキャッチャーの大城(卓三)が弱い。ベストナインを獲っているけど、アウトローの構えが高いんです。阪神の坂本とは20cmは違うけんね。大城は膝と股関節が相当硬いんだろう。捕手出身の阿部新監督が鍛えないと厳しいね。肩は強いから、構えを修正してやれば大化けするよ。
中西:現状のままだと巨人はリリーフ陣も弱い。
達川:大勢が1年目のような活躍をできるか。復活すれば、左の中川(皓太)と大勢の勝ちパターンはできると思うけどね。外野も丸(佳浩)や梶谷(隆幸)らベテランに頼らず、秋広(優人)や浅野(翔吾)ら若手を起用できるか。2022年は巨人が浅野をドラ1で獲り、その外れ1位で阪神が獲ったのが森下だったけど、大卒と高卒の差が出たね。
中西:岡田監督が原(辰徳・前)監督に「浅野(のクジを)外して良かったわ。森下で」と言ってました(笑)。原監督が「負け惜しみじゃないですか」と言うと、岡田監督が「成績見てみいや」とやってましたね。