「入院の一週間前まではあんなに元気だったのに……」──そうさみしそうに語ったのは昨年12月30日に亡くなった演歌歌手・八代亜紀さん(享年73)に”弟分”として可愛がられていた俳優・新田純一(60)だ。
急速進行性間質肺炎のため亡くなった八代さんは『雨の慕情』『舟唄』など演歌界の女王として数々の名曲を生み出してきた。彼女の才能は歌だけに留まらず、晩年は絵画の趣味が高じてアーティスト活動も行っており、その実力はフランス画壇の登竜門「ル・サロン展」の永久会員に選ばれるほどだった。
八代さんは昨年9月に免疫異常によって発生する「こう原病」の診断を受け、完治を目指して活動休止を発表していた。
新田は昨年、八代さんの専属ヘアメイクを長年担当した大内聡子さんと20年以上の事実婚を経て結婚しており、八代さんとは公私ともに親しい関係だった。新田が語る。
「僕が歌手としてデビューしていた当時、八代さんは歌の大先輩でした。25歳くらいで役者に転向したのですが、八代さんがコマ劇場で1ヶ月の座長公演を行った時に僕をゲストとして呼んでくださって、それがきっかけで親しくなりました。
その時から仕事だけでなく、公演が終わるとバリ島に連れていってくれたり、ゴルフに誘ってくれたり、自宅に招いて食事を振る舞ってくださったこともありました」
スター歌手でありながら“姉御肌“で面倒見がよく、天真爛漫な人だったと八代さんについて語る新田さん。
「八代さんのYouTubeチャンネルの企画で、一緒にハンバーグを作ったことがあります。あの時も急に呼ばれて何をするんだろうと思っていたら『いいからハンバーグ作るよ』って言われて面食らったのをよく覚えています。
そんな感じでいつも色々なところに急に呼ばれて『弟分の新田くんでーす!』と紹介してくださるんです。
最近では八代さんの旅番組などにもご一緒させていただいて、入院する一週間前にも撮影で香川県に行きました。その時は本当に元気で、3日間旅をして讃岐うどんを食べたり色々な場所を巡ったりして本当にいい思い出でした」