スポーツ

「人的補償・和田騒動」が増大させる山川穂高へのプレッシャー 西武・渡辺久信GMの“策士ぶり”を指摘する声も

ソフトバンクへFA移籍した山川穂高(2023年12月19日。時事通信フォト)

ソフトバンクへFA移籍した山川穂高(2023年12月19日。時事通信フォト)

 結果的に西武の狙い通りに事が進んだのか──。西武はFA移籍した一昨年の二冠王である山川穂高(32)の人的補償として、ソフトバンクから2018年のドラフト1位である甲斐野央投手(27)の獲得を発表した。

「過去の人的補償はまだ活躍できていない若手か、峠を越えた実績のあるベテランの移籍が主でした。しかし、甲斐野はリリーフで2年連続防御率2点台と安定感抜群で、27歳と脂の乗ったピッチャーです。昨年、山川は女性問題でほとんど一軍出場していない。実質的には1対1プラス金銭のトレードになったと思ってもいいかもしれません」(スポーツライター)

 西武は昨年、平良海馬が11勝、高橋光成と今井達也が10勝でいずれも防御率2点台。隅田知一郎も9勝と先発陣が充実している。救援も平井克典、佐藤隼輔、森脇亮介など駒は揃っているが、完投の少ない現代野球ではリリーフは何枚いても心強いだろう。

 今回の山川のFA宣言から人的補償決定に至るまで渡辺久信GMの“策士ぶり”を指摘する声もある。

「西武は山川を放出したがっていたという話もある。昨年ほぼ出場できなかった山川は国内FA権取得のために、登録日数があと17日必要だった。しかし、球団はオールスター明けに『故障者特例措置』の適用をNPBに申請し、認められた。西武は女性問題を報じられた山川に無期限の公式試合出場停止の処分を科しており、“故障者”ではない。戦力として考えていたなら、そんな申請はしないでしょう。

 しかも、FAした山川に対し、“減俸提示”の残留要請をしている。女性問題による騒動があったとはいえ、引き止める球団の出方としては異例です。渡辺GMはソフトバンクを筆頭に他球団が手を挙げる可能性は高いと見ていたのでは」(球界関係者)

関連記事

トピックス

『マモ』の愛称で知られる声優・宮野真守。「劇団ひまわり」が6月8日、退団を伝えた(本人SNSより)
《誕生日に発表》俳優・宮野真守が30年以上在籍の「劇団ひまわり」を退団、運営が契約満了伝える
NEWSポストセブン
清原和博氏は長嶋さんの逝去の翌日、都内のビル街にいた
《長嶋茂雄さん逝去》短パン・サンダル姿、ふくらはぎには…清原和博が翌日に見せた「寂しさを湛えた表情」 “肉体改造”などの批判を庇ったミスターからの「激励の言葉」
NEWSポストセブン
貴乃花は“令和の新横綱”大の里をどう見ているのか(撮影/五十嵐美弥)
「まだまだ伸びしろがある」…平成の大横綱・貴乃花が“令和の新横綱”大の里を語る 「簡単に引いてしまう欠点」への見解、綱を張ることの“怖さ”とどう向き合うか
週刊ポスト
インタビュー中にアクシデントが発生した大谷翔平(写真/Getty Images)
《大谷翔平の上半身裸動画騒動》ロッカールームでのインタビューに映り込みリポーター大慌て 徹底して「服を脱がない」ブランディングへの強いこだわり 
女性セブン
映画『八日目の蝉』(2011)にて、新人俳優賞を受賞した渡邉このみさん
《ランドセルに画びょうが…》天才子役と呼ばれた渡邊このみ(18)が苦悩した“現実”と“非現実”の境界線 「サンタさんを信じている年齢なのに」
NEWSポストセブン
アーティスト活動を本格的にスタートした萌名さん
「二度とやらないと思っていた」河北彩伽が語った“引退の真相”と復帰後に見つけた“本当に成し遂げたい夢”
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、小泉家について綴ります
《華麗なる小泉家》弟・進次郎氏はコメ劇場でワイドショーの主役、兄・孝太郎はテレビに出ずっぱり やっぱり「数字を持っている」プラチナファミリー
女性セブン
調子が上向く渋野日向子(時事通信フォト)
《渋野日向子が全米女子7位の快挙》悔し涙に見えた“完全復活への兆し” シブコは「メジャーだけ強い」のではなく「メジャーを獲ることに集中している」
週刊ポスト
1966年はビートルズの初来日、ウルトラマンの放送開始などが話題を呼んだ(時事通信フォト)
《2026年に“令和の丙午”来たる》「義母から『これだから“丙午生まれの女”は』と…」迷信に翻弄された“昭和の丙午生まれ”女性のリアルな60年
NEWSポストセブン
6月2日、新たに殺人と殺人未遂容疑がかけられた八田與一容疑者(28)
《別府ひき逃げ》重要指名手配犯・八田與一容疑者の親族が“沈黙の10秒間”の後に語ったこと…死亡した大学生の親は「私たちの戦いは終わりません」とコメント
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問される佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
《ブラジルへ公式訪問》佳子さま、ギリシャ訪問でもお召しになったコーラルピンクのスーツで出発 “お気に入り”はすっきり見せるフェミニンな一着
NEWSポストセブン
渡邊渚さんが性暴力問題について思いの丈を綴った(撮影/西條彰仁)
《渡邊渚さん独占手記》性暴力問題について思いの丈を綴る「被害者は永遠に救われることのない地獄を彷徨い続ける」
週刊ポスト