国内

組長を引退しても引退とならない? 六代目山口組が導入した「総裁制度」の狙い

山口組総本部(時事通信フォト)

山口組総本部(時事通信フォト)

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、六代目山口組に導入された「総裁制度」の狙いについて。

 * * *
 六代目山口組の最新名簿が出たというので、山口組に詳しい暴力団関係者のA氏に早速見せてもらった。表紙をめくると、組の方針である「和親合一」が大きく掲げられている。「和をもって組織を固め、一丸となって進んでいく」という意味が込められているといわれるこの方針が行動指針となってすでに8年。8年前に山口組は分裂した。

「この指針は組員を一つにまとめて事に当たっていくためのもので、”事”とは山口組の分裂だ。これが収まるまで指針は変わらないというのが、六代目山口組の中の共通認識のようだ」と話すのはA氏だ。「組としては分裂騒動が終わらない限り、変えられないのだろう」。

「分裂騒動の影響はこんなところにも出ているのではないか」と、A氏は名簿のある部分を指さした。載っていたのは、ある組とその組の総裁の名前。だがその欄にあるのは総裁の名前だけ。六代目山口組の名簿には、組の名前の横に組長・若頭・本部長や組長・副組長・事務局長、総長・若頭・本部長、会長・会長代行・理事長など組によって役職名は異なるが、三役とその名前が書かれているのが普通だ。ところが、いくつかの組だけは総裁以外、名前が載っていない。

 しかし別のページをめくると、そこには件の組と同名の組の名前があり、組長として別の人物の名前が載っている。新しく総裁が掲載された2つの組でも、別のページには昨年12月13日に静岡県浜松市の国領屋一家で行われた事始めで、司忍組長と盃を交わした直参組長と三役の名前がしっかりと載っていた。その中で総裁として一人、名前が掲載されていたのは後継に跡目を譲った前組長らだ。

関連記事

トピックス

指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《10年抗争がなぜ突然?》六代目山口組が神戸山口組との抗争終結を宣言 前兆として駆け巡った噂と直後に投稿された怪文書
NEWSポストセブン
川崎
“トリプルボギー不倫”川崎春花が復帰で「頑張れ!」と声援も そのウラで下部ツアー挑戦中の「妻」に異変
NEWSポストセブン
最後まで復活を信じていた
《海外メディアでも物議》八代亜紀さん“プライベート写真”付きCD発売がファンの多いブラジルで報道…レコード会社社長は「もう取材は受けられない」
NEWSポストセブン
ショーンK氏が千葉県君津市で講演会を開くという(かずさFM公式サイトより)
《“ショーンK復活”が話題に》リニューアルされたHP上のコンサル実績が300社→720社に倍増…本人が答えた真相「色んなことをやってます」
NEWSポストセブン
依然として将来が不明瞭なままである愛子さま(2025年3月、神奈川・横浜市。撮影/JMPA)
愛子さま、結婚に立ちはだかる「夫婦別姓反対」の壁 将来の夫が別姓を名乗れないなら結婚はままならない 世論から目を背けて答えを出さない政府への憂悶
女性セブン
28歳で夜の世界に飛び込んだ西山さん
【インタビュー】世界でバズった六本木のコール芸「西山ダディダディ」誕生秘話、“夢がない”脱サラ社員が「軽い気持ち」で始めたバーダンスが人生一変
NEWSポストセブン
通算勝利数の歴代トップ3(左から小山さん、金田さん、米田さん)
追悼・小山正明さん 金田正一さん、米田哲也さんとの「3人合わせて『1070勝』鼎談」で「投げて強い肩を作れ」と説き、「時代が変わっても野球は変わらない」と強調
NEWSポストセブン
行列に並ぶことを一時ストップさせた公式ショップ(読者提供)
《大阪・関西万博「開幕日」のトラブル》「ハイジはそんなこと望んでいない!」大人気「スイス館」の前で起きた“行列崩壊”の一部始終
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《“イケメン俳優が集まるバー”目撃談》田中圭と永野芽郁が酒席で見せた“2人の信頼関係”「酔った2人がじゃれ合いながらバーの玄関を開けて」
NEWSポストセブン
六代目体制は20年を迎え、七代目への関心も高まる。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
山口組がナンバー2の「若頭」を電撃交代で「七代目体制」に波乱 司忍組長から続く「弘道会出身者が枢要ポスト占める状況」への不満にどう対応するか
NEWSポストセブン
日本館で来場者を迎えるイベントに出席した藤原紀香(時事通信フォト)
《雅子さまを迎えたコンサバなパンツ姿》藤原紀香の万博ファッションは「正統派で完璧すぎる」「あっぱれ。そのまま突き抜けて」とファッションディレクター解説
NEWSポストセブン
ライブ配信中に、東京都・高田馬場の路上で刺され亡くなった佐藤愛里さん(22)。事件前後に流れ続けた映像は、犯行の生々しい一幕をとらえていた(友人提供)
《22歳女性ライバー最上あいさん刺殺》「葬式もお別れ会もなく…」友人が語る“事件後の悲劇”「イベントさえなければ、まだ生きていたのかな」
NEWSポストセブン