スポーツ

森末慎二さんが告白「いいとも出演」と引き換えに選んだ引退秘話と宮古島セミリタイア生活の今「僕はもう、ただの天丼屋のオヤジです」

森末慎二さんが現在の宮古島生活を語る

森末慎二さんが現在の宮古島生活や天丼屋経営を語った

 1984年のロサンゼルス五輪において、体操競技の種目別鉄棒の金メダリストとなったのが森末慎二さん(66)だ。文字通り10点満点の演技で表彰台の頂点に立った森末さんはその後、現役を続けながらフジテレビの夕方にあった報道番組「スーパータイム」でスポーツキャスターを務め、引退後はバラエティ番組にも出演するようになる。金メダリストがバラエティタレントに転身した第一号と言える存在だが、そのきっかけは1986年の「笑っていいとも!」(フジテレビ)への出演だったという。

「当時のアマチュア規定は、ユニフォームにメーカーのロゴを入れることも、スポンサーのロゴを入れることも許されていなかった。そういう時代ですから、金メダリストのテレビ出演にも制約があったんです。逸見政孝さん(故人)と幸田シャーミンさんと共演した『スーパータイム』は報道番組なので問題はなかったのですが、オリンピック選手がバラエティ番組に出演することは許されていなかった。そんな時、『いいとも』のテレフォンショッキングに呼ばれることになり、日本体操協会に許可を取ろうとすると、『番組に出演するには現役を辞めるしかありません』と。それで『選手登録の抹消をお願いします』と引退を決断し、いいともに出ました」

 引退後、森末さんは萩本欽一氏らをマネジメントする芸能事務所の「佐藤企画」に所属した。近年は現役中から芸能事務所に所属するアスリートも珍しくはないが、当時は引退したスポーツ選手が芸能事務所に所属することも稀だった。

「金メダリストという肩書きだけなら、1年で飽きられていたでしょう。僕が生き残ってこられたのは事務所(佐藤企画)の力もあっただろうし、競合するタレントがいなかったことも幸いしたと思います。僕がテレビに出るようになって、太田プロやホリプロもスポーツ部のような部署を作って、アスリートをマネジメントするようになった。僕の数年後に具志堅用高さんや渡嘉敷勝男さんが活躍するようになりましたよね。後輩の(ソウル五輪銅メダリストの)池谷幸雄も僕がいなければタレントになっていなかったかもしれません(笑)」

宮古島では居酒屋経営&スキューバダイビング

 バラエティ番組を中心に活動をしながら、およそ35年前から沖縄県の西表島や石垣島、そして宮古島でスキューバダイビングに興じてきた。体操競技では空中で演技していた森末さんが、水中に身を投じるのが趣味とは意外にも思うだろう。

「現役時代はいわば重力との戦いであり、いかに長く空中にいられるか、という部分で戦っていた。ですから、無重力に対する憧れがある。水中の中性浮力は無重力のような状態ですよね。かみさんの影響で始めたんですが、どっぷり浸かりましたね。本当は宇宙にも行ってみたいけど、さすがに体力的に無理かな(笑)」

 現在は横浜の自宅に加え、宮古島にも家を構え、1年の3分の2は宮古島に滞在し、約5年前には居酒屋「みゃ~く商店」もオープンした。宮古島の車エビを使った天丼が名物のこの店で、森末さんも時には厨房に入り、接客もこなすという。

「60歳を前に、仕事をセーブするようになり、66歳となった現在はセミリタイア状態です(笑)」

関連記事

トピックス

大谷翔平の投手復帰が待ち望まれている状況だが…
大谷翔平「二刀流復活でもドジャースV逸」の悲劇を防ぐカギは“7月末トレード” 最悪のシナリオは「中途半端な形で二刀流本格復活」
週刊ポスト
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
“進次郎劇場”で自民党への逆風は止まったか
《進次郎劇場で支持率反転》自民党内に高まる「衆参ダブル選挙をやれば勝てる」の声 自民党の参院選情勢調査では与党で61議席、過半数を12議席上回る予測
週刊ポスト
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
「生肉からの混入はあり得ないとの回答を得た」“ウジ虫混入ラーメン”騒動、来来亭が調査結果を公表…虫の特定には至らず
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
衆院広島5区の支部長に選出された今井健仁氏にトラブル(ホームページより)
【スクープ】自民広島5区新候補、東大卒弁護士が「イカサマM&A事件」で8000万円賠償を命じられていた
週刊ポスト
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
悠仁さまが学園祭にご参加、裏方として“不思議な飲み物”を販売 女性グループからの撮影リクエストにピースサイン、宮内庁関係者は“会いに行ける皇族化”を懸念 
女性セブン
V9伝説を振り返った長嶋茂雄さんのロングインタビューを再録
【長嶋茂雄さんロングインタビュー特別再録】永久不滅のV9伝説「あの頃は試合をしていても負ける気がしなかった。やっていた本人が言うんだから間違いないよ」
週刊ポスト
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談【第24回】現在70歳。自分は、人に何かを与えられる存在だったのか…これから私にできることはありますか?
週刊ポスト