日本航空(JAL)は1月17日、代表取締役専務執行役員である鳥取三津子氏(59)が4月1日付で新社長に就任することを発表した。現社長の赤坂祐二氏(62)は代表取締役会長となり、植木義晴会長(71)は退任するという。
国内の大手航空会社で女性が社長になるのは、今回が初めて。さらに鳥取氏は、客室乗務員(CA)出身という経歴の持ち主でもある。CAになってすぐ日航ジャンボ機墜落事故を目の当たりにしたとして、会見では、「当時を知るものとして、安全運航を次世代に継承していく強い責任感がある」と語っていた。
鳥取氏は1985年、東亜国内航空にCAとして入社。同社は日本エアシステム(JAS)への社名変更を経て、2004年にJALに統合された。経営統合後は、JALの客室乗務部門や安全推進に関わる部門の管理職、役員などを歴任してきた。この抜てきの背景を、ビジネス雑誌記者が解説する。
「JALでは、中期経営計画でESG(環境・社会・ガバナンス)戦略を大々的に掲げており、ダイバーシティを重要視しています。管理職に占める女性の割合や、課長職以上の女性の割合などのパーセンテージ向上に力を入れてきた結果、今回の人事に繋がったと思われます。
また、JALといえば、1月2日に発生した羽田空港での衝突事故で、乗客367人全員を脱出させたCAの手腕に国外からも称賛の声が集まりました。大手航空会社の社長が女性、しかもCA出身というのは世界的にも珍しい人事で、明るい話題になっています」(ビジネス雑誌記者)
学生時代に所属した部活動は
鳥取氏とは、一体どんな人物なのか。彼女が卒業した活水女子短期大学(長崎県長崎市、2005年に廃止)は、地元では有名な“お嬢様学校”だった。