「物凄いVIPとの飲み会だから」──そう芸人から高級ホテルに呼び出された女性たちの告発を『週刊文春』が報じ、波紋を呼んでいる。告発されたお笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(60)は裁判に注力するために休業を発表したが、後輩芸人が女性を“上納”するシステムがあると同誌は続報する。これは特殊なことなのか、それとも氷山の一角か。実態に迫った。【全3回の第1回】
問題の舞台となったのは、芸人らによる女性を招いたパーティーだった。芸能レポーターの城下尊之氏は、芸人パーティーの実態についてこう語る。
「売れない芸人が売れっ子の先輩芸人に女性をあてがう行為は、一部で脈々と続いています。後輩からすれば女性を紹介することで仕事や人脈を紹介してもらうなど芸能界でステップアップできる。実際に売れたら、自分も同じことを後輩に要求するわけです」
パーティーはどのように行なわれているのか。大手事務所に所属する中堅芸人は、匿名を条件にこう語る。
「そもそもみんな芸人になるきっかけは『女にモテたい』がほとんど。そんな奴らの集まりなんだから、先輩芸人が彼女や遊ぶ女の子が欲しいなと口にすると、すぐに用意するのが芸人界の常識。僕も地方ロケで先輩芸人が『あの子かわええな』と呟いた店員さんには速攻で自分の連絡先を渡して後日、都内で飲み会をセッティングしたしね。中堅レベルでも女の子を紹介されてますよ。最近だと飲食店をやっている芸人が窓口になって、自分の店で女の子をあてがうケースをよく聞くね」
表向きは「合コン」。若手が店も女性も準備して、先輩に「お持ち帰り」してもらえるようセッティングするのだ。
「売れっ子芸人になればなるほど自分のファンには手を出さなくなるのよ。『肩書きだけでなく俺個人を見てくれ』と。知名度に頼らず自分のトーク、魅力で女性をお持ち帰りできたんだと、先輩に気持ちよくなってもらうようにするのが後輩芸人の腕の見せ所」
先輩芸人に重宝されるためにも、若手の芸人たちはそれぞれ独自の方法を編み出していたという。