芸能

木梨憲武、2年かけて書き上げた初の本格的自伝 「俺の人生ってたくさんの人の支えで成り立ってきたから」還暦を機に伝えたかった感謝

主演ドラマ『春になったら』(フジテレビ系)

『春になったら』(フジテレビ系)に主演中の木梨

 2024年は木梨憲武(61才)にとって“新始動の年”といえるかもしれない。1月15日から始まった主演ドラマ『春になったら』(フジテレビ系)が好スタートを切り、26日には、2年かけて書き上げた初の本格的自伝『みなさんのおかげです 木梨憲武自伝』が発売される。しかしなぜいま、自伝にまとめようと思ったのか──その思いを語ってもらった。

 刷り上がったばかりの新著を手にし、「分厚いね〜、大丈夫これ? 読むの疲れない?」と言いつつも感慨深げに眺める木梨。早速、執筆のきっかけについて聞いた。

「コロナ禍の2022年3月9日に還暦を迎えたんだけど、その直後に、“節目を機に半生を振り返る本を書かないか”って話をもらったんだよね。そのとき、“この俺が赤いちゃんちゃんこを着て、『おめでとう』なんて言われる年齢になったのか、ヤベェな!”と気づいて……。気持ち的には“永遠の小学3年生”だもんで(笑い)。だけど、還暦といったら人生の大ベテランでしょ。確かに、いい機会だと思ったんだよね」(木梨・以下同)

 O型でざっくりした性格だという木梨。過去を正確に思い出せるか不安で、A型で几帳面な“リーダー石橋”が書いた方がいいんじゃないかと思うこともあったと冗談を挟む。

「俺の人生って、たくさんの人の支えがあって成り立ってきたから、振り返ることでそういった人たちに感謝の気持ちを示せるんじゃないかと……。それでタイトルも『みなさんのおかげです』にしたんだよね」

「とんねるず」といえば、2018(平成30)年に冠番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)が終了し、その後、テレビの露出が激減したことから、「解散か」「引退か」などと囁かれた。

 それだけではない。「ダウンタウン」をはじめ、同世代コンビたちとの不仲説、人気絶頂期に結婚した妻・安田成美とのなれそめ、盟友・石橋貴明との関係などについて、さまざまな臆測がなされてきた。今回は、それらについても明らかにしたという。

「そういえば、きちんと語ってこなかったなと。この本が、“皆”の疑問の答えになってくれたらいいなとも思ったんだよね」

“皆”とは、「とんねるず」をおもしろがってくれた同世代。木梨はそんな皆にも恩返しをしたいのだという。同世代は定年を迎える年齢だ。会社を退職したことで、人生の次のステップを見つけられず迷子になっている人もいるのではないかと考えたという。加えてコロナ禍。世の中が暗い雰囲気になっていると感じた……。

「そんな、とんねるず世代の人たちに俺という人間を知ってもらうことで、人生の後半戦を生きるヒントみたいなものを感じ取ってもらえれば、それが恩返しになるんじゃないかって思ったんだよね」

 新著を読んだ記者の感想は、「木梨流の生きるヒントが詰まった、自伝という名の感謝状」。木梨の誠実な人柄が感じられ、自分もかく生きたいと思わせられた。

【プロフィール】
木梨憲武(きなし・のりたけ)/1962年、東京都世田谷区生まれ。1980年、高校の同級生だった石橋貴明と共に、お笑いコンビ「とんねるず」を結成。『オールナイトフジ』をはじめ『とんねるずのみなさんのおかげでした』(共にフジテレビ系)など、数々のバラエティー番組に出演。歌手、アーティスト、俳優、司会者としても活躍。1994年以降、アート作品の個展も開催。

◆『みなさんのおかげです 木梨憲武自伝』
「木梨サイクル」で育まれた幼少期、帝京高校サッカー部時代、「とんねるず」で駆け上がったスターダム、愛妻・安田成美(57才)との日々、盟友・石橋貴明(62才)との関係――エンターテインメント界を取り巻く時代の移り変わりを、どう生き抜いてきたか、赤裸々に明かされる。

取材・文/上村久留美

※女性セブン2024年2月8日号

関連記事

トピックス

ブラジルを公式訪問している佳子さま(写真/アフロ)
佳子さま、外交関係樹立130周年のブラジルを公式訪問 子供たちと笑顔でハイタッチ、花柄のドレス姿も 
女性セブン
「寂しい見た目」の給食に批判が殺到(X /時事通信フォト)
《中国でもヤバい給食に批判殺到》ラー油かけご飯、唐揚げ1つ、「ご飯にたまご焼きだけ」と炎上した天津丼…日本・中国で相次ぐ貧相給食の背景にある“事情の違い”
NEWSポストセブン
来来亭・浜松幸店の店主が異物混入の詳細を明かした(右は来来亭公式Xより)
《“ウジ虫混入ラーメン”が物議の来来亭》店主が明かした“当日の対応”「店舗内の目視では、虫は確認できなかった」「すぐにラーメンと餃子を作り直して」
NEWSポストセブン
家出した中学生を自宅に住まわせ売春させたとして逮捕された三ノ輪勝容疑者(左はInstagramより)
《顔面タトゥーの男が中学生売春》「地元の警察でも有名だと…」自称暴力団・三ノ輪勝容疑者(33)の“意外な素顔”と近隣住民が耳にしていた「若い女性の声」
NEWSポストセブン
山本賢太アナウンサーのプロフィール。「人生は超回復」がモットー(フジテレビ公式HPより)
《後悔と恥ずかしさ》フジ山本賢太アナが過去のオンラインカジノ利用で謝罪 「うちにも”オンカジ”が…」戦々恐々とする人たち
NEWSポストセブン
親日路線を貫いた尹政権を「日本に擦り寄る屈辱外交」と断じていた李在明氏(時事通信フォト)
韓国・李在明新大統領は親中派「習近平氏の接近は時間の問題」、高まる“日本有事”リスク 日米韓による中国包囲網から韓国が抜ける最悪のケースも
週刊ポスト
田中真一さんと真美子さん(左/リコーブラックラムズ東京の公式サイトより、右/レッドウェーブ公式サイトより)
《真美子さんとの約束》大谷翔平の義兄がラグビーチームを退団していた! 過去に大怪我も現役続行にこだわる「妹との共通点」
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
《「来来亭」の“ウジムシ混入ラーメン”動画が物議》本部が「他の客のラーメンへの混入」に公式回答「(動画の)お客様以外からのお問い合わせはございません」
NEWSポストセブン
金スマ放送終了に伴いひとり農業生活も引退へ(常陸大宮市のX、TBS公式サイトより)
《金スマ『ひとり農業』ロケ地が耕作放棄地に…》名物ディレクター・ヘルムート氏が畑の所有者に「農地はお返しします」
NEWSポストセブン
6月9日付けで「研音」所属となった俳優・宮野真守(41)。突然の発表はファンにとっても青天の霹靂だった(時事通信フォトより)
《電撃退団の舞台裏》「2029年までスケジュールが埋まっていた」声優・宮野真守が「研音」へ“スピード移籍”した背景と、研音俳優・福士蒼汰との“ただならぬ関係”
NEWSポストセブン
小室夫妻に立ちはだかる壁(時事通信フォト)
《眞子さん第一子出産》年収4000万円の小室圭さんも“カツカツ”に? NYで待ち受ける“高額子育てコスト”「保育施設の年間平均料金は約680万円」
週刊ポスト
清原和博氏は長嶋さんの逝去の翌日、都内のビル街にいた
《長嶋茂雄さん逝去》短パン・サンダル姿、ふくらはぎには…清原和博が翌日に見せた「寂しさを湛えた表情」 “肉体改造”などの批判を庇ったミスターからの「激励の言葉」
NEWSポストセブン