大河ドラマの主演は、それぞれの時代のもっとも旬な俳優が務めてきた。今年、“平安の世”に降り立った吉高由里子(35才)は、その評判に違わぬ演技を見せている。彼女を支えるのは、いくつもの恋路を駆け抜けてたどり着いた、爛漫の同棲愛──。
「座長としてみんなを引っ張っていくことはできません。共に作る、共に成長する、共に助ける。そういう関係性でありたい」
大河ドラマ『光る君へ』(NHK)のクランクイン前の顔合わせで、主人公・紫式部を演じる吉高由里子はそう宣言したという。その言葉通り、撮影現場は和気藹々とした空気に包まれている。
「吉高さんは肩書や年齢に関係なく誰にでも丁寧に接するので、彼女のまわりはいつも明るい笑顔が絶えません。作中では、紫式部は『まひろ』という名前で呼ばれています。まひろの弟役の高杉真宙さん(27才)の名前と同じ。なので出演者の間では、遠くから『まひろ!』と呼んで、吉高さんと高杉さんが2人とも振り返る……といういたずらが流行っています」(ドラマ関係者)
1月7日の初回放送は、関東地区の平均世帯視聴率が大河史上過去最低の12.7%と思わぬ低空発進となったが、制作サイドは悲壮感も焦燥感も抱いていないという。
「ドラマの視聴環境は大きく変わっており、リアルタイムでテレビを見る人は珍しくなっています。インターネット上でNHKの番組が見られるサービス『NHKプラス』での配信は過去最多の視聴数を記録しましたし、ストーリーそのものや豪華絢爛なセットへの視聴者の評価もとても高い。名作と語り継がれる大河になると思います」(NHK関係者)
同作には、過去に共演歴のある柄本佑(37才)や松下洸平(36才)らが出演しているのも、吉高にとっては安心材料になっているようだ。
「特に、吉高さんがフルヌードを披露して話題になった映画『蛇にピアス』(2008年)で共演した井浦新さん(49才)の存在は大きかったようです。2021年のドラマ『最愛』(TBS系)でも共演しており、吉高さんにとってはお兄さん的存在。とにかく優しくて気配りのできる人なので、演技はもちろんさまざまな相談をしていました。
ですが、実は井浦さんは昨年末で一足早くクランクアップしてしまったんです。年末で出演者のスケジュールが合わず打ち上げもできなかったんですが、吉高さんは『もういなくなっちゃうなんて、さみしい、さみしい』と何度も名残惜しんでいました」(前出・ドラマ関係者)