高野洸が、ソロデビュー5周年を記念した新曲『ex-Doll』(発売中、エイベックス)をリリース。カップリングには、自ら作詞を手掛けた『チクタクタ』も収録。言葉遊びが得意な高野らしいセンスが光る歌詞の制作秘話とは──!? (全3回の第2回)
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──高野さんのボーカルは、聞き心地の良さが魅力的だなと感じます。難しい曲でも、難しさを感じさせないような“ボーカル力”は、日ごろからトレーニングなどをされて磨いているんでしょうか?
過去にはボイストレーニングをやっていた時期もありましたけど、家で歌って練習をしたり、曲の解釈を深めたりしているので、レコーディングまでの過程は以前よりも増えた気がします。
──難しいボーカルテクニックを使っていても、その難しさを感じさせないように歌っているのがすごいな……と。
ありがとうございます。海外の作家さんが作った曲も多いので、日本語で歌う難しさを感じることはありますね。
──サウンド的には英語の歌詞のほうが歌いやすそうな曲でも、日本語の歌詞で、きれいに音をはめて歌っていますよね。
レコーディングをしたものを自分で聞いて、“聞きなじみがいいか”をチェックして、レコーディング中に歌い方を調整したりしています。声質で聞こえ方が全然違ったりするんですよ。
──高野さんが作詞された『チクタクタ』は、タイトルがユニークで印象的でした。
このタイトルは最後に付けました。曲を聞いたときに印象的な音のフレーズがあって、それがこの曲のメインになるなって思ったんです。そこにどんな言葉を当てはめるのかが重要で、音色的に時計っぽさがあったので、時間のことについて書こうかな……と。自分が優柔不断なことに悩まされているので、優柔不断をテーマにしました。
──この歌詞には、ご自身のことが反映されているんですね。
はい。この曲に関しては、ほぼ自分のことをモチーフに書きました。
──テーマが決まった後、詞を書きだしてからも悩みましたか?
悩みました。印象的な音のフレーズにどんな言葉を当てはめるか、試行錯誤しながら。分かりやすすぎる言葉だと、つまらない楽曲になってしまうかな……という思いもあったので、一発で聞いて理解ができる言葉とそうではない言葉のバランス感に気をつけながら書きました。“優柔不断”という言葉はどこかに入れたかったんですけど、結構、インパクトがある言葉なので、入れる場所が難しかったですね。