富山県上市警察署は2024年2月6日、医師免許を持たないにもかかわらずヒアルロン酸注射の施術を行ったとして、ベトナム国籍の容疑者を逮捕したことを発表した。
三重県から富山県まで出張して施術
富山県上市警察署によると、逮捕されたのはベトナム国籍のファム・ティ・ハット容疑者(32)。同容疑者は無免許で美容施術であるヒアルロン酸注射を行ったとして、医師法違反の疑いがかけられている。
警察によれば、容疑者は、普段三重県で会社員として勤務しているが、副業として有料の美容施術を行っていた。
富山県警によるサイバーパトロールにより、SNSを使ってベトナム語によって美容施術の集客しているアカウントが特定された。同アカウントでは、低価格でヒアルロン酸注射を受けられると宣伝していた。
その後、警察が内偵を進めていたところ、富山県上市町で無免許でヒアルロン酸注射を実施していた事実が明らかになり、これにより逮捕されるに至った。
容疑者は、富山県に在住していたわけではなく、三重県から富山県まで出張し、施術を提供していたと見られている。現在、警察では、このほかに無免許で美容施術を行っていた可能性もあると見て捜査を進めているという。
ほかにも無免許施術者が逮捕されるケース
美容医療において、無資格者による施術がこれまでも問題になっている。過去には逮捕に至るケースもあった。
2021年には、神戸においてベトナム国籍の男女が無免許で美容整形外科を行い、医師法違反で逮捕されたケースがあった。このケースでは、施術による健康上のリスクも指摘されていた。容疑者は出張して施術を実施。健康上のトラブルを引き起こしていることも明らかになっていた。
また2023年には、埼玉県で中国籍の女が豊胸などの施術を行ったとして、医師法違反で逮捕された。このときもヒアルロン酸注射による施術だったと報じられた。
さらに、海外でも、タイでベトナム人医師が無免許で美容施術を行い逮捕されたケースが報じられている。
外国籍の人々の間で安価な美容施術が受け入れられる素地があると見られ、無免許の施術者がはびこりやすい可能性もある。トラブルにつながる問題でもあり、また施術を受ける側は国籍によらず巻き込まれる可能性もあり注意が必要だろう。
参考文献
中国人女性2人に豊胸やしわ取り、医師免許ない38歳女を逮捕…施術代20万~30万円か