不倫スキャンダル、低視聴率女王のレッテル……などの“危機”を乗り越えて、俳優として活躍する女性たちは少なくない。コラムニストで放送作家の山田美保子さんが、そんな彼女たちについて分析する。
主演にこだわらずNGもナシでキャラ変に大成功
開始前は放送作家の鈴木おさむさん(51才)が、地上波連ドラ最後の脚本を務めていることばかりが話題になっていたドラマ『離婚しない男 —サレ夫と悪嫁の騙し愛—』(テレビ朝日系)でしたが、スタートした途端、ダントツでSNSを沸かせたのは篠田麻里子サン(37才)でした。
物語は主人公の伊藤淳史サン(40才)演じる夫が、篠田サン演じる妻の不倫を目撃し、離婚を決意。娘の親権獲得のため妻の不倫の証拠集めに奔走するというもので、篠田サンのプライベートが思い起こされると大きな話題となっています。
AKB48のOGの中でもママとしてのお仕事が多かったのにそれらを離婚で失い、イメージがだだ下がりになっていたことは『女性セブン』の読者の皆さまならよ〜くご存じですよね?
なのに元アイドルの不倫妻という役を受けたことだけでもまずアッパレですし、ワザ師とも言うべき名優の伊藤サンや、“鈴木おさむ作品”には欠かせず、毎回ギョッとさせられる怪演ぶりを存分に披露される水野美紀サン(49才)らが揃う環境に飛びこんだ篠田サンの思い切りのよさには“夫”の伊藤サンも「精神力が本当に強い」と絶賛。
さらにはプレーとも言うべき大胆すぎる、不倫相手役の小池徹平サン(38才)との濡れ場です。
木村ひさしさんの演出なので思わず笑ってしまうシーンでもあるのですが、スタイル抜群でAKB48時代から“さまづけ”で呼ばれていた篠田サンの女王さま感が相まって、画面の中での映え方がハンパないのです。
初回の見逃し配信が、同局歴代全番組史上・初回配信数で再生数トップに。X(旧Twitter)では「篠田麻里子」がトレンド入りしました。
1月31日、篠田サンはInstagramでドラマ共演者らと揃いのドラマジャージー姿を披露し、さらにストーリーズには野菜と豆腐と肉団子スープが入った鍋の画像や、「一合炊きの釜が優秀すぎて私と子供で丁度良い」「最近合羽橋で購入」と調理中の画像もアップしています。
年下俳優さんらとの夜遊び報道が出た後にシンママの道を選んだ篠田サンでしたが、なんかもういろいろと大丈夫そうですね。ちなみにドラマの現場では「上から」ならぬ「下からマリコ」と言えるほど謙虚な姿勢で懸命に演じていらっしゃるとか。リベンジ大成功です。
そんな篠田サンの元同僚でAKB48の黄金時代を牽引していらした前田敦子サン(32才)は、一足お先に充実の女優業ぶりです。配信含め、昨年だけでもドラマ5本に出演。1月期は門脇麦サン(31才)主演のドラマ『厨房のありす』(日本テレビ系)に、2月9日公開の映画『一月の声に歓びを刻め』の主演にもあっちゃんの名前があります。
主演にこだわらずNGもナシと言われ、篠田サンよりも先にキャラ変に大成功したあっちゃん。彼女にしかやれない役がひっきりなしに舞い込んでいるという状態で、そのたたずまいを評価するプロは多いです。前夫の勝地涼サン(37才)との関係も悪くないし、公私ともに大人になったあっちゃん。この先が本当に楽しみな女優さんのひとりになったのだなぁと感慨深くなります。