演技力と歌唱力に優れる異能のアイドルが大きな岐路に立っている。かつてはタレントとしてのあり方に悩んだ堂本剛(44才)も不惑を過ぎ、電撃結婚を発表したばかり。事務所の中でも独自の路線を歩んできた彼が、最高のビジネスパートナーと恩人への感謝を胸に下した決断とは──。
華やかなゲストを迎え、軽妙な語り口で番組を進行していく2人のアイドル。MCとして、1人は場を盛り上げ、もう1人は飄々と振る舞う。しかし、いつも通りに見える男の目には、ある決意が宿っていた。
9年半続いたバラエティー番組『KinKi Kidsのブンブブーン』(フジテレビ系)が3月いっぱいで幕を下ろす。最終回の収録には、2人の超人気女優をゲストとして迎え、2月上旬にロケが行われたという。
「フジテレビで1996年にスタートした『LOVE LOVE あいしてる』以来、形を変えて続いてきたKinKi Kids(以下、キンキ)のレギュラー番組が終わります。それぞれの番組の歴史はキンキとしての2人の歩みと重なるだけに、ファンからは残念がる声が多数あがっていました」(テレビ局関係者)
堂本剛と堂本光一(45才)。奇しくも同じ年に生まれ同じ姓である2人はこの間、同世代のグループが解散や活動休止に直面する中で、淡々と一緒の時を刻んできた。
「事務所の中でも珍しい2人組で、早い時期からそれぞれ独自の活動にも取り組んでいました。特に剛さんは故・ジャニー喜多川氏のスペシャルなお気に入り、通称“スペオキ”と呼ばれ、事務所内でも異色の存在でした。ジャニー氏が亡くなったときには《涙は流さずにこの体と心へと彩って あなたを愛しているという 変わらない毎日を大切に生きていくよ 愛しているよ ありがとう 宇宙一大好きだよ》と追悼のコメントを寄せています」(芸能関係者)
一方、長年ミュージカル『SHOCK』シリーズの座長を務めてきた光一もまた、ジャニーイズムの継承者と目されてきた。
「20年以上主演を務めるだけでなく、脚本、演出など舞台上のすべてにかかわり、このシリーズは光一さんのライフワークとなってきました。
今年の公演で区切りとすることを公言していますが、年内に単独主演による公演回数の最多記録を更新する予定です」(前出・芸能関係者)
そんな2人を襲った最大のピンチが、昨年騒動となったジャニー氏による性加害問題。2人の対応は対照的だった。
「明言を避け、いわば沈黙を保った剛さんに対し、光一さんは『バツをつけて十字架にしていかなければいけない』と、激しい言葉でジャニー氏を非難。
さらに光一さんは『発信しない=被害を受けたタレントということではない』と踏み込み、剛さんをはじめ、発信しないほかのタレントへの配慮を滲ませました」(別の芸能関係者)
社名を「SMILE-UP.」に変更し、新たに出直すことになった事務所からは、二宮和也(40才)や岡田准一(43才)など、同世代の仲間が次々と退所を決断。剛の心にも退所の二文字がよぎるようになった。
「剛さんは以前から『ジャニーさんが亡くなったら、事務所をやめる』と語っており、体制が大きく変わったこともあって、昨年から自身の身の振り方を周囲に真剣に相談していた。
実は、剛さんはこの2月中に契約更新のタイミングを迎えるそうなんですが、更新せずに退所する意思を固めたと聞いています」(前出・別の芸能関係者)
年明けには、アイドルグループ「ももいろクローバーZ」の百田夏菜子(29才)との結婚を電撃的に発表。生涯の伴侶を得たことも今後を考える大きなきっかけになったようだ。
「結婚発表まで交際が事前に漏れることがなかったふたりですが、交際期間中、同じマンション内の互いの部屋を行き来し、愛を育んだそうです。退所については現在も事務所と最後の協議を重ねているところですが、剛さんの決意は揺らがないともっぱらです」(前出・別の芸能関係者)