国内

《”頂き女子りりちゃん”から届いた手紙》「やっと最近ホストクラブはおかしいと…」「歌舞伎町が未来を描ける場所に」被害者への言及はナシ

渡辺被告は、派遣社員の男性(54)から大金を騙し取っていた

“頂き女子りりちゃん”こと、現在公判中の渡辺真衣被告(写真はYouTubeより)

“頂き女子りりちゃん”を名乗り、複数の男性から総額2億円をだまし取り、さらにそれらの“所得”を申告せず4000万円を脱税したとして、現在公判中の渡辺真衣被告(25才)。逮捕前に配信していた動画で見せた金髪にピンクのスウェット姿や「おぢ」と呼ぶ年上男性たちから金銭を搾取するテクニックをまとめた「マニュアル」を販売していたこと、だまし取った金銭の大半をホストクラブにつぎ込むいわゆる“ホス狂い”だったことなどから、一部でカルト的な話題を呼び、裁判中の一挙一動が連日報道されている。渡辺被告はいかにして“りりちゃん”になり、逮捕されたいま何を思うのか──『ホス狂い~歌舞伎町ネバーランドで女たちは今日も踊る~』の著書があるノンフィクションライターの宇都宮直子氏が、彼女の痕跡を追った。(連載3回中の1回目)

《たいほされてから今日で122日目。本当にやっと最近になって「ホストクラブはおかしい」と考えられるようになりました。ホス狂いもホストも救われない。みんなおかしいことに気づいているから誰かが先陣きってこのホストクラブの今の「あたりまえ」を変えていかないといけないと思っています》

シンプルな白い便箋に5枚にわたってびっしりと綴られた丁寧な文字。留置所で次の公判を待つ渡辺被告から最初の手紙が届いたのは、昨年12月25日のことだった。
 
 筆者が彼女の存在を知ったのは、2019年のこと。「ホス狂い」の取材をするために住み込んでいた歌舞伎町でカリスマ的な存在として君臨していた彼女のことは、直接会ったことこそなかったものの、そこで生活していれば否応なしに耳に入って来る。彼女の“マニュアル”を駆使してパパ活に励む女のコから話を聞くこともあれば、「りりちゃんの知り合い」だと話す女のコから「どこそこのホストクラブで一晩で1000万円使ったらしい」と“武勇伝”を聞くこともあった。
 
 そんな彼女が逮捕された際、私の中に「ついに…」とも「やっと」ともつかない複雑な思いが去来した。なぜなら逮捕直前の渡辺被告のSNSにはホスト通いをやめ、店舗で働き始めたというポジティブな日常の報告にまぎれ、生活を変えようとしてもなかなかうまくいかない不安や焦りに加え「息絶えたい」「半年で死にたい」とも綴られていたからだ。そして「自分の中で歌舞伎町物語を完結させないと新しい自分になんてなれない」とも……。彼女は“歌舞伎町物語”をどう終わらせるつもりなのだろう、とずっと気にかかっていた。そんな中「逮捕」という、思わぬきっかけで歌舞伎町から遠く離れることとなった今、何を思っているのだろうか。それを知るべく、12月8日、渡辺被告が勾留されている留置所へと接見に向かった。

関連キーワード

関連記事

トピックス

九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
“鉄ヲタ”で知られる藤井
《関西将棋会館が高槻市に移転》藤井聡太七冠、JR高槻駅“きた西口”の新愛称お披露目式典に登場 駅長帽姿でにっこり、にじみ出る“鉄道愛”
女性セブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン