ステージ4の「すい臓がん」と闘っていた映画プロデューサーの叶井俊太郎さんが2月16日の23時頃、東京都内の自宅で亡くなった。56歳だった。
妻で漫画家の倉田真由美さんは、1月からNEWSポストセブンの関連サイト「介護ポストセブン」で夫の闘病の日々を連載していた。その倉田さんは取材に対し、「最高の父ちゃんで、最高の夫でした」と涙ながらに語った。
「亡くなる前日の2月15日も、夫が『散歩に行きたい』と言ったので、一緒に出かけました。ですが、家を出て『長い距離は無理そう、あのゴミ捨て場までにする』と言って、すぐ戻りました。それが最後の外出になりました……」
亡くなった叶井さんは、1967年生まれ。1991年に洋画配給会社に入社し、映画バイヤーなどをつとめたあと独立。『いかレスラー』や『日本以外全部沈没』などの話題作品を多く企画・プロデュースしてきた。
2009年に倉田さんと結婚。2022年6月に末期のすい臓がんと診断され、余命半年と宣告されたが、それから1年半以上にわたり仕事や日常生活を続けながら闘病してきた。
倉田さんは2月14日に配信した「介護ポストセブン」での連載記事『「すい臓がんの夫と余命宣告後の日常」Vol.6「ふたりでゆっくり歩いて行きたいね」』の中でこう綴っていた。
〈がんを告知されてから1年半以上、胆管ステント手術をしても体重が減っても基本的な生活はほとんど変わることはありませんでした。それがここへきて、急激に変わってきました。そのスピード感は想像を遥かに超えるものです。〉
叶井さんを看取った倉田さんによると、昨日の夜、急に容態が悪化してそのまま自宅で亡くなったという。葬儀・告別式などは未定だという。
ご冥福をお祈りします。