「ヨガの母」「宇宙の母」という意味を持つ「ヨグマタ」。ヨガのマスターとして与えられた尊称を持つ相川圭子さんが読者のお悩みに答える、週刊ポストでの人生相談連載。第9回目の相談はこちら──。
Q:コロナ禍の間に父が亡くなりました。お正月には実家へ兄弟やいとこが集まっていましたが、一時中断。三回忌で今年久しぶりに集まったら、とても気疲れしてしまいました。これまでは父を囲んで和やかに過ごしていたのに、老後資金や子供たちの就職、結婚など、お互いの家庭の事情にずけずけ踏み込むようになってしまい、マウントの取り合いに。今後は気を遣う親戚と距離をおくべきでしょうか(60歳・自営業)
人間関係は自分を反映する「鏡」。競争心を捨てエゴを省みる「見ている練習」をしてみましょう
A:ご両親が元気で存命中は兄弟やいとことも仲良く付き合えたのに、いなくなったらバランスが崩れてギスギスしてしまう。親戚でお互いの家族を知った仲だから、突っ込んだ話にもなるのでしょう。
それぞれが独立して価値観も違い、ずけずけ踏み込まれたくない気持ちはわかります。血縁だからこそ遠慮がなく、より煩わしく感じることもあるかもしれませんね。顔を合わせないことも策ではあります。ですが親戚と疎遠になりがちなこの世の中です。ここは苦手な相手とも心地いい関係を作る術を学びませんか。
言われたことにいちいち目くじらを立てないで、まずは「見ている練習」をしてみましょう。こちらが競争心を捨て、マウントを取られたと感じても静観して受け流す。そして“学ばせていただきます”と相手に感謝して、心の中で手を合わせるのです。見ている練習は、自分のエゴを省みる修行でもあります。
詮索されたり説教されたりしても苛立たず、張り合わず、言いたいことをグッとこらえて、何を言われても、“ありがとうございます”と良い波動を返します。それは知っているゆえの反応で一種の思いやりの挨拶です。花を持たせた相手も思う存分吐き出せればすっきりするでしょうし、冷静に聞けば、ためになるアドバイスもあるかもしれません。思慮深く親戚とも付き合うのです。
さらに思いやりと理解を持って接することは、自分の人格を高めることの機会です。人間関係は自分を反映する「鏡」です。苦手意識を持ったりジャッジをしたりすれば、同じように相手もあなたに接してきます。だから感謝が大切なのです。いやな気持ちにさせることはせずに、その人の幸せを祈りましょう。
そうやって内側を浄めていくことで、あなた自身が慈愛に満ちた人に成長できます。ほどよい距離感を掴めるようになり、親戚付き合いも調和が保たれます。
【プロフィール】
相川圭子(あいかわ・けいこ)/女性で史上初めて「究極のサマディ(悟り)」に達した、現在世界で会えるたった2人のヒマラヤ大聖者の1人。5000年の伝統をもつヒマラヤ秘教の正統な継承者で、2007年にはインドスピリチュアル協会から最高の聖者の称号「マハ・マンダレシュワル」を授かる。2016、2017年には国連本部で主賓として平和のスピーチも行なった。TBSラジオ『相川圭子 幸せへのメッセージ』にレギュラー出演中。著書は累計100万部を超える。
協力:サイエンス・オブ・エンライトメント https://www.science.ne.jp/
※週刊ポスト2024年3月1日号