芸能

高田文夫氏氏、久々に2人揃ったツービートへの感慨 「金借りに来たの?」「よしなさいって」

久しぶりに揃った「ツービート」(イラスト/佐野文二郎)

久しぶりに揃った「ツービート」(イラスト/佐野文二郎)

 放送作家、タレント、演芸評論家、そして立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、ビートたけし杯にビートきよしが現れて久しぶりに揃った「ツービート」について綴る。

 * * *
 台東区が第二のビートたけしをみつけようと始めた「ビートたけし杯」。その第6回が浅草は東洋館で2月9日行なわれた。

 年に1回は必ずここでたけし氏に会えるので嬉しく向かった。毎回心がせくのか少し早めに楽屋へ入るとすぐにあの『首』男がやって来ましたよ。若き日より「漫才ブーム」だ「オールナイト」だで一緒に駆けぬけてきた戦友のようなものだから(やけにふざけた戦友だが)なんだか分からないが互いに顔をみるとニヤついてしまう。

 年齢も70代後半に入るというのによくぞふたり共生きてたもんだ。互いに死の直前というか……1回死んじゃってるから怖いものがないのだろう。

 映画の噂やら吉本、松本の話。「あの野郎は許せない」だの「あれはつまらない」だの40年以上前に帰ったように罵詈雑言の嵐。これだから“たけし高田トーク”はたまらない。楽屋の隅で耳をこらして聞いているナイツやら(たけし追っかけの)水道橋博士が声を殺してクスクス笑っている。

 そこへなんとなんと、何を思ったのか相方ビートきよしが大きな鳩サブレーの缶を持って入ってきた。さすがのたけし氏も意表をつかれて「なに? どうしたの? 金借りに来たの?」「いやぁここへ来れば必ずふたりに会えると思ってさ」。上から下まで相方を見て「あれっお前やせたなァ、なにその格好? にしきのあきらかと思ったよ」「お別れ言いにきたの?」。「よしなさいって」。

 3人でまたなつかしい雰囲気と空気にひたってるとたけし氏「どうせ暇なんだろ、オープニングだけでも出てけよ」「いやぁ、人前はあがっちゃうから」。たけし氏、塙に「こいつ一緒に舞台にあげないと、楽屋泥棒始まっちゃうから」。

 開演の知らせが届いて、MCが「審査員の紹介です。まずはナイツのおふたり、高田文夫センセー、そして審査委員長ビートたけしさーん」と言われてビートきよし出て行くと、客席大びっくりからのドッカーン。この日一番うけた。まさに本物の「浅草キッド」な夜となった。ちなみに優勝はヤーレンズ。

 さぁいよいよ情報解禁。東京中のお笑いファンとコアな日大マニアが待ちに待った「オール日芸寄席 おっと天下の日大事!」の第6回が開催です。4月27日(土)夜6時、有楽町よみうりホールにて。前売は2月26日発売です。出演は私、志らく、白鳥、一之輔の日芸OB。ゲストにまたまた来てくれることになりました“ウラグチと噂”の爆笑問題太田光。身の潔白は証明済。日大理事長にここで立候補宣言するかもしれない。

※週刊ポスト2024年3月1日号

関連記事

トピックス

氷川きよしが紅白に出場するのは24回目(産経新聞社)
「胸中の先生と常に一緒なのです」氷川きよしが初めて告白した“幼少期のいじめ体験”と“池田大作氏一周忌への思い”
女性セブン
公益通報されていた世耕弘成・前党参院幹事長(時事通信フォト)
【スクープ】世耕弘成氏、自らが理事長を務める近畿大学で公益通報されていた 教職員組合が「大学を自身の政治活動に利用、私物化している」と告発
週刊ポスト
阪神西宮駅前の演説もすさまじい人だかりだった(11月4日)
「立花さんのYouTubeでテレビのウソがわかった」「メディアは一切信用しない」兵庫県知事選、斎藤元彦氏の応援団に“1か月密着取材” 見えてきた勝利の背景
週刊ポスト
多くのドラマや映画で活躍する俳優の菅田将暉
菅田将暉の七光りやコネではない!「けんと」「新樹」弟2人が快進撃を見せる必然
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
NEWSポストセブン