映画『華麗なる一族』『八ツ墓村』やドラマ『黒革の手帖』で知られる俳優の山本陽子さんが亡くなったことが分かった。81歳だった。山本さんは2月2日放送の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に俳優の高橋英樹(80)と出演して元気そうな姿を見せていたばかりで、突然の訃報に関係者の間には驚きと悲しみが広がっている。
1942年生まれ。1963年に第7期日活ニューフェイスとしてデビューしたものの、吉永小百合・松原智恵子・和泉雅子の「日活三人娘」が中心となって活躍していたために当初はなかなか役に恵まれなかった。その後テレビドラマに進出すると、その美貌を活かした清楚な役はもちろん、1982年のドラマ『黒革の手帖』ではイメージとは裏腹な悪女役がハマり、人気を博した。
「山本海苔店」のCMに長年出演していたことも、多くのファンの記憶に残っているだろう。山本さんが出演していたドラマを目にした同社社長の目に止まり、それ以来半世紀近くにわたる契約となったことで「専属タレント契約の世界最長記録」としてギネス認定された。
生涯独身を貫いたが、芸能界では浮名も流した。1973年にはドラマ『白い影』で共演した田宮二郎さんとの不倫スキャンダルが話題となった。
晩年は静岡県熱海市に移住したことを明かしていた。2年前の2022年、女性セブンの取材に対し山本さんはこう語っていた。
「いま住んでいるところはもともと知り合いの建築家が設計したもので、50代のときに別荘として購入しました。緑豊かなところで、四季を感じられ、海が近くて温泉もあり、徒歩圏内に食料品を買えるところもある。それに、東京へは車でも新幹線でも行き来できる。『終の住処はココ!』と思いました」