令和に実現した「欽ちゃんVS.ドリフVS.石橋貴明VS.笑福亭鶴瓶」の視聴率対決の結果は、欽ちゃんこと萩本欽一(82)の勝利だった。2月12日、『欽ちゃん&香取慎吾の第99回全日本仮装大賞』(日本テレビ系)が世帯視聴率10.8%、個人視聴率7.6%(ビデオリサーチ調べ/関東地区。以下同)を記録。同時間帯の『ドリフ大爆笑~国民が選ぶベストコント60~』(フジテレビ系)、とんねるずの石橋貴明が参戦した『帰れマンデー見っけ隊!!3時間SP』(テレビ朝日系)、『鶴瓶の家族に乾杯』(NHK)を上回った。
「最近はゴールデンタイムでも世帯視聴率を2桁に乗せるのが難しく、1日の中で視聴率10%以上の番組が1つもないという局も珍しくありません。テレビ界のセオリーで言えば、視聴習慣のあるレギュラー番組に比べ、スペシャル番組は数字を取りづらい。その中で、仮装大賞は2桁に乗せた。快挙だと思います。一方で、昨今はレギュラー番組の馴染みが薄くなっているので、知名度の高い『仮装大賞』をきっかけに久しぶりにテレビを見た人も多かったのかもしれません」(テレビ局関係者)
司会の萩本欽一は3年前の第98回大会で「今回でね、私この番組終わり」と体力的な問題から降板を表明していた。しかし、ともに司会を務める香取慎吾(47)から「欽ちゃんがやらないなら、僕もやらない」と言われ、3年ぶりの復帰を決意。欽ちゃんが会場に姿を表すと、客席から大きな拍手が上がった。大会が始まると、出場者が「欽ちゃんに会いたかった」と涙をこぼす場面もあった。
「単なる1つのバラエティ番組ではなく、降板からの復帰というドラマがあった。それが感動を誘った側面もある。出場者の言葉は、素直な気持ちが出ていたように感じました。俳優などではなく、一般の人が言うからこその重みがあった。最近は一般の人が大勢出演するような番組はほとんどないですし、時間の経過とともに、なおさら番組の価値が上がっていると思います」(放送記者)