人生を豊かに生きるヒントをまとめた『人生は80歳からがおもしろい』(アスコム)の著者で、現在88歳にして現役社長の吉川幸枝さん。飲食業から始まった株式会社よし川ですが、フェムテックのブランドも展開しています。そこで、年を重ねてからもデリケートゾーンをケアすることの大切さや、性についての吉川さんの考えを教えてもらいました。
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◆デリケートゾーンケアの必要性
歳をとって起こる変化の1つに体の乾燥があります。とくに女性は「更年期を境に、デリケートゾーンの乾燥に悩まされるようになったという人も少なくないんじゃないかしら」と吉川さん。
エストロゲンの減少が乾燥の原因
この分野の研究をかなりしてきたという吉川さんは、皮膚や粘膜の潤いを保つ働きがあるエストロゲンという女性ホルモンが閉経によって減少することが乾燥の原因だと語ります。
「私がぜひおすすめしたいのが、デリケートゾーン(膣)のケア。デリケートゾーンをお手入れすると、膣に潤いをもたらすことはもちろん、美肌効果や髪を美しくする効果、全身のアンチエイジングにもつながるんです」
なぜなら、エストロゲンの減少によって減ってしまうデーデルライン桿菌という常在菌が、潤いに関連しているからです。しかし、デリケートゾーンケアによって、デーデルライン桿菌を補うことができ、排尿トラブルや乾燥、かゆみなどの改善にもつながるそうです。
「デーデルライン桿菌は乳酸菌の一種で、膣内の水分や粘性を増やします。乾燥や汚れから女性器を守ってくれます」
女性器は女性にとって重要な部分
吉川さんは、女性器は女性にとってとても大切な部分にもかかわらず、「きれいにする」「お手入れする」という意識が希薄な人が多いと語ります。
「普通、目でも鼻でも口でも、汚れたら専用の汚れ落としでパパッと洗い落とすわよね。歯だって歯磨きしてきれいにするし、体だってお風呂に入って丁寧に汚れを落としますよね。なのに女性器は、ケアはおろか、汚れをきちんと落とすことさえ後回し」
膣内や膣周りは体のように石鹸で洗うことができないので、専用のオイルや弱酸性ソープなど、デリケートゾーンの洗浄に適したものを使用するとよいといいます。
「膣や子宮というのは、子供を授かる場所です。命の製造元です。そんな、人間にとって重要な部分を、ケアしなくていいはずがない。私がデリケートゾーンケアに興味を持ったのも、これが理由です」
◆欲ではなく心でするもの
また、吉川さんは、年齢によってデリケートゾーンが潤わなくなるのは当たり前ではないと考えているそうです。酸っぱいものを見て口の中に唾液が湧くのと同じように、スキンシップなどによって濡れるのが普通だといいます。
「若いときほど濡れなくなった、ということはあるでしょうけど、適切なケアを心がけていれば、潤いは保てるんです。濡れないとしたら、それはおそらく別に原因があるんです」
パートナーに対して、「稼ぎの悪い夫が嫌い」「自分のために何もしてくれない夫を愛するなんて無理」などといった気持ちがありませんか、と吉川さんは尋ねます。そして、「こんなふうに理屈で考えていたら、濡れなくなって当たり前」だと続けます。
「お金をくれないとか見返りがないとか、そういう人は欲でセックスをしているのよね。欲ありきでする人って結構たくさんいますけど、そんなのダメ。セックスっていうのは、欲じゃなく心でするの。心じゃなくて欲でしようとするから『濡れない』ってことになっちゃうのよ」
「セックスは命に関わる大切なもの」だと話す吉川さんは、セックスや性について俗でいやらしいものだと思わず、恥ずかしがらずに真正面から向き合う機会をもつことをすすめます。
◆教えてくれたのは:吉川幸枝さん
よしかわ・さちえ。愛知県出身。株式会社よし川代表取締役社長。歯に衣着せぬトーク力と数々の大きな宝石を身にまとうスタイルで『¥マネーの虎』をはじめ、多くの番組に出演。メディアで人気者になり、「歩く百億円」と呼ばれるように。現在88歳ながら、骨年齢20歳、臓器年齢20代前半、血管年齢子ども、髪ふさふさ、虫歯なしの体で現役社長として活躍している。https://yoshikawa-sachie.co.jp/
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