近年、ストリーミング配信の普及で、昭和のメロディがリバイバルヒットしている。2020年には、松原みき『真夜中のドア~stay with me』(1979年11月発売/オリコン最高28位/作詞:三浦徳子、作曲・編曲:林哲司)が世界各国のチャートで上位に入った。
国内で世代を超えて愛される曲も増えた。最近では、岡田奈々の『青春の坂道』(1976年3月発売)が俄かに脚光を浴びている。同曲は月刊誌『明星』で歌詞の原案が募集され、それを元に松本隆が作詞、森田公一が作曲、瀬尾一三が編曲をした。当時オリコン最高23位だったが、YouTube Musicでは再生回数が1169万を超えている(2024年2月25日現在。以下同)。本人はどう受け止めているのか。
「そんなに聴かれているんですか。ありがたいですね。作曲の森田公一先生の曲も好きですし、私のシングルはデビューから7枚目まで作詞が松本隆先生なんです。本当に良い歌をたくさん書いていただき、感謝の気持ちでいっぱいです」
1974年にグリコアーモンドチョコレートのCMでブラウン管に姿を現した岡田は翌年5月、『ひとりごと』(作詞:松本隆、作曲・編曲:都倉俊一)で歌手デビュー。ドラマ『俺たちの旅』(日本テレビ系/1975年10月~1976年10月放送)では、オメダこと中谷隆夫(田中健)の妹役を演じて人気を得た。
『青春の坂道』は、岡田演じる中谷真弓がカースケこと津村浩介(中村雅俊)に恋心を抱く22話『少女はせつなく恋を知るのです』の劇中歌としても使用された。
「ドラマの中では、歌詞を『君』から『あなた』にするなど少し変更して歌いました。そのためのレコーディングもしました。『青春の坂道』が流れるシーンではイメージビデオのような映像を使っていただき、うれしかったですね」