春めいた陽気が一変し、冬に引き戻されたような寒空だった2月21日、愛子さまのお姿は、東京・目白の学習院大学キャンパスにあった。さわやかな白いトップスに、グレーのスカート姿の愛子さまは、ストライプ柄の傘を片手に、ご学友との“ガールズトーク”に花を咲かせられていた。そうした時間をお過ごしになれるのもあとわずか。大学ご卒業まで、残り1か月を切っている。
「愛子さまはすでに卒業論文を提出されており、この日は卒業に向けた手続きのために足を運ばれたようです。4年間のキャンパスライフのうち、3年間がコロナ禍と重なり、ご学友との直接の交流は限られました。大学生として過ごされる最後の最後まで、充実した時間にされたいのでしょう」(学習院関係者)
その2日後、成年皇族として皇居・宮殿の長和殿のベランダに立たれた。降りしきる雨と寒さにもかかわらず、天皇誕生日の一般参賀のために集まった多くの人たちに向け、笑顔で手を振られた。
「愛子さまにとって今回の参賀は、昨年の新年と天皇誕生日に続いて3回目でした。初めてのときはお手振りのタイミングなどにぎこちなさも見受けられましたが、ホワイトのドレスに帽子をかぶられた愛子さまは堂々とされていました」(皇室記者)
苦境に立つ医療従事者
在学中は学業に専念されてきた愛子さまだが、この春からは社会人として、そして成年皇族として活動の幅を広げられることになる。3月20日の卒業式を終えられた直後に、早速出番が訪れるかもしれない。
「天皇皇后両陛下が、3月22日に能登半島地震の被災地を訪問される方向で調整が行われています。現地に負担をかけないために、日帰りでのご訪問となる予定です」(宮内庁関係者)
そこで期待されるのが、石川県への愛子さまのご同行だ。
「愛子さまは2月6日、両陛下とご一緒に、気象庁長官らから能登半島地震の状況についての説明をお聞きになりました。2時間の間に、愛子さまは現地のボランティアの様子などについて、熱心にご質問されていました。被災地に心を寄せられる姿勢は、両陛下と変わりません。愛子さまが同行されれば、苦しい状況にいる被災者にとって励みになることは間違いありません」(別の皇室記者)
だが、“愛子さま効果”はそれだけではない。現在、市立輪島病院では、在籍する看護師の2割が離職したり、離職の意向を示しているという。周辺病院でも、同じような傾向が見られる。
「発災から2か月近くが経ったいまでも、インフラの復旧は道半ばで、被災地域の医療従事者の負担も、日を追うごとに重くなっています。被災者を支える側にも支援が必要なのです。
4月から愛子さまが嘱託職員として勤務される『日本赤十字社』は、全国で赤十字病院を運営するなど、医療機関と密接な関係にあります。今後、日赤でさまざまな業務にあたられる愛子さまが被災地に足を運ばれれば、苦境に立たされている医療従事者も大いに勇気づけられることでしょう」(前出・別の皇室記者)