弟子の暴力問題で“師匠剥奪”の処分を受けた宮城野親方(元横綱・白鵬)。3月10日に初日を迎えた大相撲春場所では、同じ伊勢ヶ濱一門の玉垣親方(元小結・智乃花)が師匠代行を務めている。今後、宮城野部屋が「閉鎖」に向かうと報じられるなか、相撲協会に送られたとされる宮城野親方の“取り巻き”による暴行トラブルの告発文の存在が本誌・週刊ポストの取材で明らかになった。
宮城野親方が春場所を前に師匠の立場を外れた部屋の今後について、協会関係者は「場所後に部屋を閉鎖する方向で調整が進んでいる」と話す。
「部屋の力士は大島部屋(師匠=元関脇・旭天鵬)など伊勢ヶ濱一門の部屋へ転籍していくことになる。宮城野親方の師匠剥奪は期限が定められないかたちでの閉鎖ということで、不安に感じた部屋の複数の力士が引退を示唆している。この処分は5年、10年のスパンのものともいわれており、このまま消滅の可能性が高い」
そうしたなか、春場所直前に相撲協会に送られたとされるのが、宮城野親方に関する「告発文」だ。3月4日付で八角理事長(元横綱・北勝海)、コンプライアンス部長の花籠親方(元関脇・大寿山)、コンプライアンス委員会に郵送されたという文書は〈元白鵬氏とその取り巻きによる被害について〉との表題で、送り主は新潟・南魚沼市議A氏。
2022年秋に宮城野親方がプロデュースするブランド米である「白鵬米」のイベントで、宮城野親方の支援者から暴行を受けたという内容のものだ。「元関脇・貴闘力が3月6日に自身のYouTubeチャンネルに内容をアップした後、その動画を削除した。折も折だけに、関係者の注目が集まっていた」(前出・協会関係者)のだ。
A市議に取材を申請すると、弁護士を通じて「お答えできない」とするのみだったが、週刊ポストの取材により、現地で起きたことの詳細が明らかになった。