日本で388万ペア以上の累計販売数(1982〜2023年の販売累計足数)を誇る、フランスのインソール(中敷き)老舗ブランド「シダス」が、リカバリールームシューズ『UTIPPA』を発売した。開発の主だった理由は女性の家事における悩みだという。
「既婚女性600人を調査したところ、約4割は立位での家事により、全身の疲れや腰の痛み・冷えなどの不調を実感しています。さらに、専業主婦の4人に1人が1日3時間以上、立って家事をしていることも判明しました」(UTIPPAプロダクト担当の中沢友香理さん・以下同)
加齢などにより、土踏まずを構成する3つのアーチ(内側縦・外側縦・横)が低下した扁平足になると、姿勢が崩れ、肩・腰・膝の痛みや足のむくみ、疲れなどを引き起こすが、同社のインソールは、この3つのアーチをサポートする。すると母趾球(親指の付け根)・小趾球(小指の付け根)・かかとの3点で体を支えられるようになり、安定感が向上。地面をしっかりと踏み込める。
それによって、「軸のブレ制御」「衝撃の吸収」「疲れの軽減」「ポンプ効果の増進」「全身のバランスアップ」といった効果が発揮される。結果、体のゆがみが矯正され、腰痛や肩こりの緩和につながるという。
そして本製品は、一般医療機器として認められたシダス独自の形状(届出番号:27B3X00325955902)がポイントだ。
「3D立体形状のアーチ構造が土踏まずを刺激し、足元から血液の循環を促進。これにより筋肉の疲労回復を早め、むくみや冷えを軽減します。一般的なサンダルと比べ、血行促進効果が約41%アップ(青森県立保健大学による実証実験結果)。余計な筋活動も抑制されるので疲労も感じにくくなります」
絶えず足裏を押されている不快感はないのだろうか。
「インソールのカーブが低ければ効果を感じにくく、硬く高い形状なら違和感や痛みが起きやすくなります。そこで40万足以上のデータをもとに、アーチの動きを邪魔せず、足裏を面で支える心地よいフィット感を追求しました。『存在を忘れる快適さ』と私たちは表現しています」
かかとの骨を包み込むヒールカップは深く、姿勢が安定する。足裏があたるフットベッドには凹凸があり、はだしでもベタつきを感じにくい。もちろん、靴下を履いての使用もOKだ。使用時間に制限もない。
苦痛だった立ちっぱなしの家事が、体を整える時間へと変貌しそうだ。
【商品DATA】
『UTIPPA』/1万2100円/シダスジャパン
サイズ/XS(22〜23cm)、S(23.5〜24.5cm)、M(25〜26.5cm)、L(27〜28.5cm)
重量/XS(159g)、S(173.5g)、M(193g)、L(211g)※いずれも片足の重さ
カラー/トープ、ブラック、カフェオレ。男女兼用。
取材・文/藤岡加奈子
※女性セブン2024年3月21日号