「ヨガの母」「宇宙の母」という意味を持つ「ヨグマタ」。ヨガのマスターとして与えられた尊称を持つ相川圭子さんが読者のお悩みに答える、週刊ポストでの人生相談連載。第10回目の相談はこちら──。
Q:昔からお酒が大好きで、今も晩酌だけが喜びです。ただ、同居する妻や娘からはずっと「酒断ち」を勧められています。過去にお酒で警察のご厄介になったり、殴り合いのケンカをしたなどの大失敗は経験がないので、酒癖は悪くないはず……。家族は体の心配をしてくれているのだとは分かるのですが、どうしてもお酒をやめたくありません。どうしたら家族は飲酒を許してくれるでしょうか。(72歳、無職)
日本人ほどお酒を飲まないインド風の生き方を取り入れれば家族の見る目もきっと変わるはず
A:人は年齢を重ねるとお酒にも弱くなってきます。「お父さんにはいつまでも健康でいてほしい」と願うからこそ、ご家族もお酒を心配されているのでしょう。
やめたくないと感じるのは楽しみへの執着が強いからでしょうか。長寿化で人生100年時代をどう生き抜くか、関心が集まっています。趣味やお酒などを楽しむ人もいるでしょう。
インドの人は、人生の本当の目的である本質(天国)の悟りを目指して生きています。そのために、神や師を信じ、沐浴や断食、祈りや瞑想などの浄化と進化の行為を日ごろから行ない、神に力をいただいて生きていきます。お酒は日本人ほど飲まないと思います。
またインドでは古来、良い階級の人に人生を4つに区切る「四住期」という生き方の指針があります。
若い頃は「学生期」として学業を修め、20代から40代は「婚生期」として社会で働き、子育てをし、家族を支えます。50代からの「林住期」で家族を離れ、自己と神を探求する修行をし、人生の最期である「遊行期」は、自由な進化した意識になって人に愛を与え、神とともに生きます。
あなたの72歳という年は遊行期の自由な生き方の時期。多くの日本人は仕事を一生懸命行ないつつ、お酒で一時的に楽しい気持ちになって、ストレスを忘れようとしてきたのではないでしょうか。でもそれは若返ることではありません。
今こそインド風の生き方を取り入れ、希望をもって本質からの力をいただいて生きていくとよいでしょう。ヒマラヤ聖者が教える瞑想を実践すると、悟りを目指し、生きがいをもって生きていくことができます。
お酒がどうしてもやめられなければ、まずは心の毒にならない楽しいお酒を心がけます。そして周りの人に感謝と奉仕をする生き方をします。
あなたが変われば、ご家族の見る目もきっと変わって、ますます調和のある家族となることでしょう。
【プロフィール】
相川圭子(あいかわ・けいこ)/女性で史上初めて「究極のサマディ(悟り)」に達した、現在世界で会えるたった2人のヒマラヤ大聖者の1人。5000年の伝統をもつヒマラヤ秘教の正統な継承者で、2007年にはインドスピリチュアル協会から最高の聖者の称号「マハ・マンダレシュワル」を授かる。2016、17年には国連本部で主賓として平和のスピーチも行なった。TBSラジオ『相川圭子 幸せへのメッセージ』にレギュラー出演中。著書は累計100万部を超える。
協力:サイエンス・オブ・エンライトメント https://www.science.ne.jp/
※週刊ポスト2024年3月29日号