球団史上初の連覇を目指す阪神だが、順風満帆のまま開幕を迎えられるわけではないようだ。オープン戦の開幕となった2月23日の巨人戦から、3月10日の巨人戦まで9連敗を喫した。昨シーズンは岡田彰布監督の細かな一言まで報じる「岡田語録」が各メディアで人気を博したが、ここにきて岡田監督の言動にも不安の色が見え隠れしているようだ。
3月9日付の“巨人の機関誌”スポーツ報知は、この時期としては珍しく阪神タイガースを大きく扱った。阪神は前日のヤクルトとのオープン戦で5対0から逆転負けを喫し、7連敗となっていた。するとスポーツ報知は「球団初の屈辱、V確率0%」の見出しを打ち、「オープン戦7連敗発進でリーグ優勝したチームは過去にない」と書いたのだ。
記事ではオープン戦で開幕7連敗以上した7ケースを挙げ、シーズンでの優勝がないと報じられた。過去、7連敗は東映(1965年・2位)、ヤクルト(1998年・4位)、西武(2003年・2位)、阪神(2014年・2位)、日本ハム(2015年・2位)と5ケース、1985年の近鉄が11連敗して3位、中日が13連敗で5位だった。
しかも、阪神はさらに連敗を重ねて球団ワーストの9連敗に。すると岡田彰布監督は、千葉に向かう新大阪駅でマスコミに向かってこう言い放った。
「知らんの? 4年間でオープン戦最下位が。だから、4年間で3チームが優勝してる言うてるやん」
岡田監督は2020年の巨人、2021年と2022年のヤクルトはオープン戦で12球団最下位からの優勝だったと主張(2023年は広島が最下位で、優勝は阪神)。最下位だからアレンパだと一気にまくしたてた。
「勝敗は関係あれへんって言うてるやろ。何回いわせるねん。新聞が書いとるだけやないか。まだサインを決めてないんよ。ミーティングも何もしていない」
オープン戦はプレーの判断を選手に任せており、結果を気にしていないという発言だが、「岡田語録」で人気を博した発言も、成績が伴わないと言い訳に聞こえてしまう状態だ。