ダウンタウンの松本人志(60才)が自身の“性加害”疑惑を報じた『週刊文春』を相手取り、5億5000万円の損害賠償などを求めた裁判の第1回の口頭弁論が3月28日にはじまる。その松本の近況について『女性セブン』が報じている。
東京・新宿区の吉本興業本社に、松本が現れたのは2月上旬のことだった。トレードマークの金髪は短く切り揃えられ、服の上からでもわかる盛り上がった胸筋が、休業中も日課のトレーニングを続けていることを物語っている。
自身のXで《事実無根なので闘いまーす》と宣言し、芸能活動を休止してから約2か月半。表舞台から消えた松本の登場に、会社に居合わせた若手芸人は沸き立ったという。
「松本さんの周りで後輩たちがスマホでパシャパシャと遠巻きに写真を撮っていました。全盛期を知らない10代、20代の若手にとってもダウンタウンは憧れの存在で、松本さんと浜田雅功さん(60才)に影響を受けてお笑いを志した若者は少なくありません。初めて見るカリスマの姿に後輩たちは騒然となり、社内がちょっとしたパニックになっていました」(居合わせた芸人)
松本の性加害疑惑をニュースサイト『文春オンライン』が報じたのは昨年12月26日。翌日発売された『週刊文春』(1月4日・11日号)には「呼び出された複数の女性が告発 ダウンタウン・松本人志と恐怖の一夜『俺の子ども産めや!』」と題された衝撃的な記事が掲載された。
文春の発売日当日、吉本興業は公式サイトで「当該事実は一切なく、本件記事は本件タレントの社会的評価を著しく低下させ、その名誉を棄損するもの」との声明を発表した。一方の文春側は、記事には「十分に自信を持っています」と反論し、翌週以降も第2弾、第3弾と疑惑を追及し続けるキャンペーン記事を展開した。
対する松本は1月22日、「筆舌に尽くしがたい精神的損害を受けた」として、文春側に5億5000万円の賠償などを求める訴訟を起こした。代理人弁護士は「記事に記載されているような性的行為やそれらを強要した事実はなく、およそ『性加害』に該当するような事実はないということを明確に主張し立証してまいりたい」とコメントしている。
「文春には10名近い女性が松本さんとの合コンの実態などを証言しましたが、性的な行為の『強制性』を訴えているのは最初の記事に出たAさんとBさんの2人のみ。裁判でも彼女たちの証言の信用性が争点になります」(芸能リポーター)
松本は、当初から性加害は「絶対にやってない」と周囲に話していたという。
「”明らかな嘘が書かれた記事だから、裁判に負けるはずがない”というのが松本さんの一貫した考えです。後にも先にも、女性に対して『無理やりしたことはないし、しようと思ったこともない』とも話していました。多くの冠番組を持ち、責任ある立場の松本さんは警察沙汰になるようなリスクを冒さないよう充分に注意を払っていたそうです。
身の潔白を堂々と主張できるからこそ、仕事を休んででも裁判に臨む覚悟を決めたのです。今回の件は自分の名誉を回復するためだけではなく、行きすぎた報道やマスメディアのあり方を問う絶好の機会にもなると考えているようです」(松本の知人)
それらは松本サイドの主張だが、“性加害”を報じた記事が損害賠償に値するかどうかは、第1回の口頭弁論が3月28日に迫った裁判において、双方の主張をもとに公平にジャッジされることになるので、その推移を見守るほかない。
活動休止からおよそ2か月半。“告発”についての報道はとめどなくあふれているが、裁判を控える松本サイドは一切の情報発信を控えている。それだけに、松本がいま何を考えているのかが表に出ることはほとんどない。
芸能関係者が松本の心情を代弁する。
「休業は松本さんにとっても大きな痛手。一緒に仕事をしてきた番組関係者や芸人、スタイリストやメイクなども含め、仕事が減ったり、失ったりした人たちに申し訳ないという気持ちもあるようです。
それでも、裁判を抱えた状態で人を笑わせることはできない。自分の笑いを楽しみに待ってくれている人にも失礼だという理由で、松本さんは不退転の覚悟を決めたのです」
1982年にダウンタウンを結成して以来、お笑い界の第一線を走り続けてきた松本にとって、2か月以上、仕事から離れるのは初めての経験だった。
「こんなにも長い間、笑いのことやクリエーティブなことを考えずに過ごすのは『幼稚園以来』と言っていました。松本さんには仕事以外にこれといった趣味がなく、お笑いがすべてなんです。周囲にも“引退なんてするわけがない”と話していました」(前出・松本の知人)
3月21日発売の『女性セブン』では、大手メディアの報道姿勢に疑問を抱く松本が考える“次の一手”、松本と元タレント妻の騒動後の関係などについて詳報している。